タグ:サプリ のエントリー一覧
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馬の胃潰瘍サプリは毎日あげても大丈夫?
馬の飼養管理 - 2022/10/01馬は胃潰瘍を起こし易い動物であることが知られており、その要因としては、一日中コンスタントに胃酸が分泌されること、および、胃袋の上半分を占める扁平上皮部がpH変化に弱い構造であること、などが挙げられています。また、レースや長距離輸送など、ストレスの多い馬ほど、胃潰瘍を発症しやすいことも知られています。一般的に、自然な環境で生活している馬では、一日の3/4以上の時間を、青草を食むことに費やすため、唾液や粗...
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馬の5つの自由
馬の飼養管理 - 2022/09/23馬をはじめとする飼育動物たちは、本来の自然界での生活を送ることはできず、制限された環境で飼養されています。このため、私たち人間には、飼育動物が可能な限り快適で、可能な限り苦痛を受けずに暮らしていけるようにする義務と責任があります。そこで、1960年代の英国では、飼育動物の管理方法を改善し、動物の福祉を確保することを目的として、「動物の5つの自由」(The Five Freedoms for Animal)という下記の理念が定めら...
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運動と飼料の管理で馬のコズミ予防を
馬の飼養管理 - 2022/09/15ホースマンの中には、コズミをよく起こす馬の管理に苦労されている方もいらっしゃるようです。コズミとは、競走や競技のあとの数時間で、筋炎による痛みなどで強直性の歩様を示している症状を指すことが一般的です。馬のコズミは、単なる筋肉痛によるものが殆どですが、重度や頻発する場合には、強度運動によって骨格筋が融解する病気を起こしているケースもあり、これを労作性の横紋筋融解症と呼んでいます。ここでは、この横紋筋...
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馬の輸送前には電解質補給を
馬の飼養管理 - 2022/09/01馬の発汗と電解質損失馬は発汗によって多量の電解質を損失することが知られており、輸送中に汗をたくさんかくことで、筋肉の活動に必要な電解質を使い切ってしまう危険もあります。幸いにも、輸送する時には、前もって電解質サプリメントを補給しておくことで、枯渇するリスクを減らせるという知見が示されています。カナダのオンタリオ大学の研究では、約8リットル(2ガロン)の低張性電解質液を馬に摂取させることで、筋細胞への...
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馬の飼養管理における7つの誤解
馬の飼養管理 - 2022/08/16馬の飼養管理について、昔からホースマンのあいだで言われている通説がありますが、その中には勘違いや誤解も含まれているようです。今回は、そのような誤解を7つ紹介します。参考資料:Janicki KM. 7 Equine Nutrition Myths Busted. The Horse, Topics: Jan3, 2022.誤解1:馬は本能的に足りない栄養素を知っている馬が土や砂、コンクリの壁などを舐めていると、馬自身が体に不足している栄養素を感じていて、本能的にそれを補...
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高齢馬の飼養管理の基礎
馬の飼養管理 - 2022/08/14自馬が高齢になりつつあるホースマンの中には、飼料に関する疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。近年の栄養学や獣医学、飼養管理に関する知見の蓄積によって、馬は高齢になっても活躍できる時代になってきました。しかし、栄養学の発展で分かってきたのは、高齢馬には特有のエサが必要という事だけでなく、給餌内容を変更するタイミングには個体差が大きいということです。つまり、高齢馬用のエサに変更する時期は、年...
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馬の気性を落ち着かせるサプリ(2022年版)
馬の飼養管理 - 2022/08/10馬の気性を落ち着かせるサプリメントに関して疑問を持たれているホースマンも多いのかもしれません。ここでは、そのようなサプリメントを比較して紹介します。馬の気性を落ち着かせ、性格を温和にする成分としては、マグネシウム、L-トリプトファン、ビタミンB1の3つが重要だと言われています。マグネシウムは神経伝達物質であるため、不足すると馬の性格が神経質で短気になると言われており、飼料中の含有量が低い場合も多いこと...
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馬の息労:厩舎ダストを減らす7つの対策
馬の飼養管理 - 2022/08/08馬の息労について馬の息労は、回帰性気道閉塞(Recurrent airway obstruction)とも呼ばれ、カビや粉塵などのアレルゲンを吸い込むことで、気管支のアレルギー反応を起こして、頻呼吸や発咳を生じる病気です。一般的に、厩舎ダストに過敏体質な高齢馬に発症しますが、類似病態としては、若い馬に起こる炎症性気道疾患(Inflammatory airway disease)や、屋外のアレルゲンに起因する夏季牧草関連性閉塞性肺疾患(Summer pasture-as...
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馬の蹄のサプリメント(2022年版)
馬の飼養管理 - 2022/08/07ホースマンの皆様からは、自馬の蹄病で困っているので、役立つサプリを知りたいという質問をよく耳にします。ここでは、馬の蹄への効能が謳われたサプリメントをまとめました。蹄のサプリメントでは、ビオチンが最も大切な成分であり、メチオニンや亜鉛も有用であると言われています。ビオチンは、水溶性ビタミンBに分類され、蹄成長に関わる酵素の補因子として働きます。ビオチンの飼料添加により、蹄壁の成長が15%向上したという...
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馬のお腹に溜まった砂を出そう
馬の飼養管理 - 2022/08/04馬の砂疝に関する基本事項砂疝とは、大腸の内部に砂が貯留して疝痛を起こす馬の病気です。病態としては、砂の粘膜刺激から大腸炎を起こして下痢を呈する場合や、砂がコシ網のように作用して食滞を起こして疼痛症状を呈する場合があります。いずれも、重篤化すると開腹術と結腸切開による砂摘出を要するため、砂の貯留を予防することが大切になってきます。また、砂粒にミネラルが沈着すると結石が形成されるため、腸結石症を防ぐた...
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牝馬のフケ対策
馬の飼養管理 - 2022/07/29牝馬のフケには、頭を悩ませているホースマンも多いようです。馬用語で言うところの「フケ」とは、発情が来ているメス馬が、アグレッシブな異常行動を取ることを指します。具体的には、不機嫌で怒りっぽくなる、他の馬に向かって大声でいななく、激しく尻尾を振り回す、ヒトの扶助に従わない、壁を蹴とばす、後肢の挙上を嫌がる、突発的に予測不能な行動を取る、などが挙げられます。このため、ホースマンにとっては、馬の扱いや管...
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馬の関節炎のサプリメント(2022年版)
馬の飼養管理 - 2022/07/27ホースマンの中には、慢性の関節炎(飛節内腫やリングボーン等)を患っている自馬のケアに悩んでいらっしゃる方も多いのかもしれません。ここでは、関節炎への効能が謳われたサプリメントをまとめました。馬の関節炎に対するサプリメントとしては、コンドロイチン、グルコサミン、および、メチルスルフォニルメタン(MSM)の3つの成分が有効であることが知られています。特に、馬の関節炎では、コンドロイチンとグルコサミンの2...
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背弯した高齢馬は乗っても大丈夫?
馬の飼養管理 - 2022/07/27背弯姿勢になった高齢の馬は、騎乗しても問題ないのでしょうか。背弯とは、胸椎から腰椎までの背骨が下方に沈み、馬の背中がUの字に弯曲した馬体の状態を指します。英語では、スウェイバックまたはロードシスと呼ばれ、通常、高齢馬によく見られますが、若齢馬に起こることもあり、発生率は約1%になることが知られています。ホースマンにとっては、自らが座る位置である背中が凹んでいるため、騎乗することへの不安を持つことが多...
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馬の夏バテのサプリメント(2022年版)
馬の飼養管理 - 2022/07/23夏バテへの効能が謳われたサプリメントをまとめました。夏バテの馬に対しては、電解質の補給を目的としたサプリメントが有用であると言われており、その中でも特に、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムが重要になります。また、ビタミン類も疲労回復に役立つと言われています。塩辛さで嗜好性が落ちないよう、果物フレーバーの製品もあります。なお、下記の製品については、成分や価格が変更される事もありますので、...
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馬の軟便:実は怖い病気の前兆かも
馬の飼養管理 - 2022/07/19馬の軟便については、軽く考えてしまうことは禁物です。軟便や下痢症とは、糞便に含まれる水分量が正常よりも多い状態を指し、消化管での水分吸収が減っている場合と、分泌が増えている場合とがあります。幸いにも、馬の軟便は、深刻ではないケースが殆どです。しかし、軟便の原因によっては、命に関わることもあり、油断のできない病気です。また、深刻でない軟便であっても、それが長引いてしまうことで、命取りの下痢症へと進行...
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蹄葉炎と上手に付き合っていく方法
馬の飼養管理 - 2022/07/18蹄葉炎になった馬にとって、病気とうまく付き合っていく事はとても重要です。蹄葉炎とは、蹄葉状層が剥離して、蹄骨が変位してしまう病気であり、「不治の病」とも呼ばれます。しかしこれは、この病気に罹ったら命が助からないという意味ではありません。現在では、蹄葉炎に関する知見が深まってきており、馬の蹄葉炎は、単に完治するのが難しいだけで、蹄葉炎と上手に付き合っていくことで、その馬が幸せな余生を送っていくことは...
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馬の夏バテ予防対策
馬の飼養管理 - 2022/07/17本格的な夏の訪れを前に、馬の夏バテを予防する対策を再確認してみましょう。一般的に、馬は寒さには強いものの、暑熱には大変弱く、ヒトよりも低い気温でも夏バテを起こしてしまうことが知られています。その要因としては、馬には草食動物として特有な消化管の構造として、繊維質の発酵タンクである大腸からの熱発生が大きいため、高体温状態に陥りやすいことが挙げられます。また、馬は体重に占める筋肉量が多いため、基礎代謝エ...
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割れにくい蹄をつくろう
馬の飼養管理 - 2022/07/16割れにくい蹄をつくる方法はあるのでしょうか?馬に起こる裂蹄という病気は、蹄壁が割れたり、裂け目を生じてしまった状態を指し、亀裂が深部まで達してしまうと強い痛みを呈して、その馬を騎乗することが出来なくなるため、乗馬や競馬において大変重大な問題となります。裂蹄を起こした蹄に対しては、装蹄師や獣医師が、割れた箇所の蹄壁を、固定したり修復させる措置を講じます。この際、蹄壁のどの部分を裂傷しているかによって...
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疝痛の治療や予防に関する33個の注意事項
馬の飼養管理 - 2022/07/15馬の疝痛を治療および予防するときに注意すべき事項をおさらいしましょう。疝痛とは、消化器疾患などにより馬が腹部疼痛を示している様子を指しますが、馬の消化器疾患の総称としても使われる用語です。馬の疝痛は、現在でも一番多い死因であり、早期診断と早期治療が重要であるにも関わらず、正確な診断が下せないまま治療方針を判断しなくてはいけないシチュエーションも多いという、ホースマンにとって大変に厄介な病気であると...
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ポロ競技馬に発生した中毒死
未分類 - 2015/08/07ビタミン剤に起因すると思われる中毒症によって、21頭もの馬の命が失われるという悲しい事件が起きました。2009年にフロリダ州で開催されたポロ競技のチャンピオンシップにおいて、ベネズエラポロチームの所属馬たちは、競技場に輸送された直後、運動失調、痙攣、発汗、呼吸困難などの重篤な中毒症状を示し、次々と地面に倒れ込みました。駆けつけた十数名の獣医師たちの懸命の治療にも関わらず、馬たちは一頭また一頭と息を引き取...