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タグ:神経器病 のエントリー一覧

  • 馬の変性脊髄脳炎における酸化ストレスマーカー

    話題 - 2024/02/27

    一般的に、馬における変性脊髄脳炎(Degenerative myeloencephalitis: DM)では、ビタミンEなどの抗酸化体が欠乏することで、活性酸素による脳脊髄組織の変性を生じることが病因として挙げられています。ただ、腰萎等の神経症状を発現した段階では、血中ビタミンE濃度は正常値に戻っていることが多いことから、類似の症状を起こす他の神経器疾患(頚椎狭窄性脊髄症[CVSM]や原虫性脊髄脳炎[EPM])との鑑別診断が難しいことが知られ...

  • 馬のヘルペス脳炎に対するヤヌスキナーゼ阻害薬

    話題 - 2024/01/17

    一般的に、馬ヘルペスウイルス(Equine herpesvirus: EHV)は、馬鼻肺炎の原因ウイルスで、呼吸器症状や流産を起こします。また、一型ウイルス(EHV-1)では、馬ヘルペス脳炎(Equine herpesvirus myeloencephalopathy)と呼ばれる、致死率の高い神経症状を呈することがあり、近年では、この疾患が欧州諸国でエピデミックを起こしたことで、馬の獣医療における重要性が高まってきました。通常、ヘルペスウイルスが中枢神経に感染・...

  • 馬の“ヘルペス禍”では濡れオガで感染拡大する?

    話題 - 2023/10/16

    ご存じのように、ヒト社会が“コロナ禍”に見舞われてから三年以上が経ち、ワクチンの普及に伴って、ようやく事態の沈静化に向かいつつあります。一方、欧州のウマ社会における“ヘルペス禍”は、二年半が経った現在も、未だにエピデミック(地域的大流行)が完全には終息していません。通常、馬ヘルペスウイルス1型(EHV-1)は、肺炎・流産・神経症状などを起こし、日本では馬鼻肺炎の病原体として繁殖地でのワクチン接種が実施され...

  • 大麻の成分で馬のサク癖を治せる?

    話題 - 2023/09/13

    サク癖は、馬用語で「グイッポ」とも呼ばれ、固定された物体を前歯で咥えて、それを支点にして頭頚部を屈曲させながら空気を飲み込むような動作を指します。古典的には、馬が覚える悪癖だと片付けられてきましたが、近年の研究では、人間の精神医学でいう強迫性障害(Obsessive-compulsive disorder)によく似た「心の病気」であることが分かってきています。ここでは、大麻の成分を投与することで、馬のサク癖の治療を試みた症例...

  • 馬の脳脊髄液による神経疾患の鑑別

    話題 - 2023/05/20

    一般的に、馬の神経器疾患は、鑑別診断が難しいことが知られています。何故なら、ヒトや犬猫と異なり、脳や脊髄をMRI撮影することが困難であり、また、脊髄造影や頚部屈曲X線なども、全身麻酔を要するというデメリットがあるからです(腰萎症状の馬では麻酔覚醒の事故リスクが大きい)。なお、馬に多く見られる神経器疾患には、原虫性脊髄脳炎(EPM)、頚椎圧迫性脊髄症(CVCM)、変性脊髄脳炎(EDM)などが含まれます(日本にはEP...

  • 馬の腰萎での剖検と発症素因

    話題 - 2022/12/31

    馬の腰萎では、原因疾患を生前に確定診断できない症例も多く、剖検によって病態を精査すると共に、発症素因を解明して可能な予防対策を取ることが必要となります。下記の研究では、米国のUCデービスの獣医大学病院において、2005~2017年にかけて、剖検が実施された2,861頭の症例馬(うち腰萎馬は316頭)の医療記録の回顧的調査、および、オッズ比(OR)の算出による発症素因の解析が行なわれました。参考文献:Hales EN, Aleman M...

  • 姿勢動揺による馬の腰萎の診断

    話題 - 2022/12/31

    馬の神経症状(いわゆる腰萎)は、その有無や重篤度を主観的に評価するのが難しく、神経器疾患の早期診断を困難にする場合も多いことが知られています。ここでは、姿勢動揺(Postural sway)を計測する手法を評価した知見を紹介します。この研究では、六頭の健常馬を圧迫センサー板のうえに駐立させて、重心安定性を測定することで姿勢動揺の評価が行なわれました。参考文献:Clayton HM, Bialski DE, Lanovaz JL, Mullineaux DR. ...

  • 歩様解析による馬の腰萎の診断

    話題 - 2022/12/30

    馬の神経症状(いわゆる腰萎)は、その有無や重篤度を主観的に評価するのが難しく、神経器疾患の早期診断を困難にする場合も多いことが知られています。ここでは、運動学的歩様解析(Kinematic gait analysis)の手法を用いて、腰萎馬と健常馬の鑑別診断をするという知見を紹介します。この研究では、米国のミズーリ大学の馬病院において、神経症状を呈した腰萎馬12頭と健常馬12頭を歩様解析して、馬体の複数箇所の位置不確実性を...

  • 目隠しが馬の腰萎症状に及ぼす影響

    話題 - 2022/12/30

    馬の神経症状(いわゆる腰萎)は、その有無や重篤度を主観的に評価するのが難しく、神経器疾患の早期診断を困難にする場合も多いことが知られています。ここでは、馬に目隠しをすることで腰萎症状を鮮明にして、主観的な歩様検査の信頼性を上げるという知見を紹介します。この研究では、英国の王立獣医大学において、軽度から中程度の腰萎症状を呈している神経器疾患の罹患馬21頭を用いて、常歩時の歩様解析で腰萎症状を定量化しな...

  • 馬の腰仙椎での内視鏡検査

    話題 - 2022/12/16

    馬の神経器疾患の診断においては、X線検査や脊髄造影検査が実施されますが、ヒトや犬猫と異なり、MRI検査による脊髄自体の評価は困難であることから、補助的な診断手法として、脊髄の内視鏡検査が試みられています。ここでは、米国のノースカロライナ州立大学において、7頭の健常馬を用いて、腰仙椎の内視鏡検査を実施した知見を紹介します。参考文献:Shrauner B, Blikslager A, Davis J, Campbell N, Law M, Lustgarten M, Pran...

  • 馬の頚椎での内視鏡検査

    話題 - 2022/12/16

    馬の神経器疾患の診断においては、X線検査や脊髄造影検査が実施されますが、ヒトや犬猫と異なり、MRI検査による脊髄自体の評価は困難であることから、補助的な診断手法として、脊髄の内視鏡検査が試みられています。ここでは、米国のミシガン州立大学において、馬の頚椎狭窄性脊髄症(いわゆるウォブラー症候群)に対して、頚椎の内視鏡検査を実施した症例報告を紹介します。参考文献:Prange T, Carr EA, Stick JA, Garcia-Perei...

  • 馬の脳脊髄液検査での採取方法の影響

    話題 - 2022/12/15

    脳脊髄液は、脳や神経の保護、栄養補給、老廃物排出の役目を担っており、神経器の病気で変化することから診断に有用であることが知られています。特に、馬ではMRI検査が困難であるため、神経器疾患の診断のためには脳脊髄検査の重要性が高いと言えます。ここでは、馬の脳脊髄液の採取箇所と、その検査値との関連性について調査した知見を紹介します。この研究では、米国のジョージア大学において、15頭の健常馬と9頭の神経器疾患の...

  • エコー誘導での馬の脳脊髄液の採取法

    話題 - 2022/12/15

    馬における新しい脳脊髄液の採取法が試みられています。Pease A, Behan A, Bohart G. Ultrasound-guided cervical centesis to obtain cerebrospinal fluid in the standing horse. Vet Radiol Ultrasound. 2012 Jan-Feb;53(1):92-5.脳脊髄液は、脳や神経の保護、栄養補給、老廃物排出の役目を担っており、神経器の病気で変化することから診断に有用であることが知られています。特に、馬ではMRI検査が困難であるため、神経器疾患...

  • 馬の顔面神経麻痺

    話題 - 2022/12/04

    馬における顔面神経麻痺(Facial nerve paralysis)は、稀に見られる神経器疾患です。ここでは、米国のペンシルバニア大学の大動物病院において、2000~2019年にかけて、顔面神経麻痺を呈した64頭の馬科動物(ロバ1頭含む)に関する症例集積研究を紹介します。参考文献:Boorman S, Scherrer NM, Stefanovski D, Johnson AL. Facial nerve paralysis in 64 equids: Clinical variables, diagnosis, and outcome. J Vet Intern Med....

  • 馬の“横風”跛行での鑑別診断

    話題 - 2022/12/03

    馬の“横風”跛行(Sidewinder gait)とは、常歩において前肢と後肢の動きが連携せず、片方の後肢を外方に投げ出しながら、その反対側に後躯を大きく傾けながら歩く歩様を指しています。ここでは、横風跛行の診療が行なわれた24頭の馬における、鑑別診断、治療、予後について調査した知見を紹介します。参考文献:Aleman M, Berryhill E, Woolard K, Easton-Jones CA, Kozikowski-Nicholas T, Dyson S, Kilcoyne I. Sidewinder gait ...

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プロフィール

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Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: アラフィフ
住所: 北関東
職業: 獣医師・獣医学博士
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E-mail: rowdyponies@gmail.com

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