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タグ:跛行 のエントリー一覧

  • 馬の“横風”跛行での鑑別診断

    話題 - 2022/12/03

    馬の“横風”跛行(Sidewinder gait)とは、常歩において前肢と後肢の動きが連携せず、片方の後肢を外方に投げ出しながら、その反対側に後躯を大きく傾けながら歩く歩様を指しています。ここでは、横風跛行の診療が行なわれた24頭の馬における、鑑別診断、治療、予後について調査した知見を紹介します。参考文献:Aleman M, Berryhill E, Woolard K, Easton-Jones CA, Kozikowski-Nicholas T, Dyson S, Kilcoyne I. Sidewinder gait ...

  • 馬の遠位種子骨靭帯炎

    話題 - 2022/12/03

    馬における遠位種子骨靭帯炎(Distal sesamoidean ligament desmitis)は、稀に見られる跛行の原因疾患です。ここでは、英国の王立獣医大学において、2002~2018年にかけて、遠位種子骨靭帯炎を呈した51頭の馬に関する症例集積研究を紹介します。参考文献:Hawkins A, O'Leary L, Bolt D, Fiske-Jackson A, Berner D, Smith R. Retrospective analysis of oblique and straight distal sesamoidean ligament desmitis in 52 horses...

  • 馬のPAAG治療での長期経過

    話題 - 2022/11/22

    馬の跛行の原因としては、最も多いのが変性関節疾患であることが知られており、その治療法として注目されるのがPAAG関節注射法になります。ここでは、馬の関節炎に対するPAAG治療法の長期経過を評価した知見を紹介します。この研究では、ドイツとデンマークの獣医大学病院において、2010~2014年にかけて、変性関節疾患の確定診断を受けて、PAAG関節注射(2mL、球節または手根関節)による治療が行なわれた43頭の馬における、治療...

  • 馬の球節骨片でのエコー検査

    話題 - 2022/11/19

    近年、馬の小片骨折の診断において、X線では見逃してしまう骨片でも、エコー検査で発見できることが分かってきました。ここでは、競走馬に好発する球節の小片骨折での、エコー検査の診断能を評価した知見を紹介します。この研究では、米国フロリダ州の馬病院において、2016~2020年にかけて、前肢基節骨の近位背側部に小片骨折を発症して、関節鏡による確定診断と治療が実施された56頭(99箇所の病変)のサラブレッド競走馬におけ...

  • 馬の屈曲試験での影響範囲

    話題 - 2022/11/19

    馬の跛行検査における屈曲試験は、非侵襲性で簡易かつ、迅速、安価に実施できて、疼痛箇所を大まかに限局する手法として有用ですが、実際に、屈曲した影響がどの程度の範囲に及んでいるかは不明瞭です。ここでは、健常馬を用いて、遠位肢の屈曲試験と神経ブロックとの関連性を評価した知見を紹介します。参考文献:Kearney CM, van Weeren PR, Cornelissen BP, den Boon P, Brama PA. Which anatomical region determines a positi...

  • 馬獣医による蹄鉗子の使い方

    話題 - 2022/11/18

    馬の跛行検査では、蹄鉗子を用いて蹄底や蹄叉の圧痛反応を確かめる検査法が有用です。しかし、蹄鉗子の使い方は、検査者によって多様であると予測されます。ここでは、蹄鉗子の使い方を、異なる検査者で比較した知見を紹介します。この研究では、先端にセンサーを取り付けた専用の蹄鉗子を用いて、学生、獣医師、獣医師による、蹄底の四箇所への圧迫を10回ずつ実施して、検査者による圧迫力の差異、および、合意限界の幅を算出する...

  • 馬のストリートネイル手術

    診療 - 2022/11/13

    馬のストリートネイル手術についてまとめてみます。あくまで概要解説ですので、詳細な手技については成書や論文を確認して下さい。馬のストリートネイル手術(Street nail procedure)は、釘傷などによる感染性舟嚢炎の治療法になります。舟嚢のような滑膜組織では、その内腔に血管が無く、滑液を通して酸素や栄養を届けています。このため、もし釘傷によって雑菌が入ってしまうと、それを貪食する白血球も少数しか動員されないた...

  • 馬の半腱様筋腱切断術

    診療 - 2022/11/13

    馬の半腱様筋腱の切断術についてまとめてみます。あくまで概要解説ですので、詳細な手技については成書や論文を確認して下さい。馬の後肢に発症する機械性跛行として半腱様筋の線維化筋症(Fibrotic myopathy)があり、歩幅の頭側相で後肢が急激に尾側引張されることで、特徴的な雁様踏着という歩様を示します。この疾患の治療法としては、線維化組織の切除や筋切除術も可能ですが、より侵襲性の少ない術式として、線維化している...

  • 馬の外側指伸筋腱切除術

    診療 - 2022/11/12

    馬の外側指伸筋腱の切除術についてまとめてみます。あくまで概要解説ですので、詳細な手技については成書や論文を確認して下さい。馬の後肢に発症する機械性跛行として鶏跛(Stringhalt)があり、飛節と膝関節の不随意性過剰屈曲を示す疾患で、球節を高く挙上しながら歩く歩様が見られます(通常は、常歩においてのみ)。そして、鶏跛に対する外科的治療では、外側指伸筋腱の切除術が試みられることがありますが、鶏跛歩様の改善度...

  • 馬の仙腸関節のエコー検査

    話題 - 2022/11/10

    馬の仙腸関節部の疼痛は、後躯跛行の原因になることが知られており、原因疾患としては、仙腸関節の不安定症、仙腸靭帯炎、背最長筋腱炎、骨盤の疲労骨折などが含まれます。馬の仙腸関節は、X線検査での評価が難しいため(全身麻酔下での背臥位であれば撮影可能)、診断麻酔による疼痛限局を除けば、エコー検査が数少ない診断方法になります(海外ではシンチグラフィー検査が有用)。ここでは、馬の仙腸関節部の解剖学的構造とエコ...

  • 老齢馬に起こる病気の傾向

    話題 - 2022/11/03

    近年では、獣医療の進歩に伴って、馬の寿命も延びてきており、老齢馬の病気や医療ケアにおける重要性も高まってきていると言えます。ここでは、老齢馬に起こる病気の傾向を、総括的に調査した知見を紹介します。この研究では、米国のヴァージニア大学の馬医療センターにおいて、2006~2010年にかけて、病気の診断および治療のために来院した345頭の老齢馬(20歳以上)、および、345頭の若齢馬(20歳未満)における医療記録の回顧的...

  • SAAによる馬の滑膜感染の診断

    話題 - 2022/10/31

    血清アミロイドエー(SAA: Serum amyloid A)は、急性期蛋白の一つで、炎症発生から36~48時間で血中に増加することから、炎症病態の早期診断に有用であると言われており、馬においても、呼吸器疾患を探知する目的などで臨床応用されています。ここでは、滑膜組織の感染を早期診断する目的で、SAA測定の有用性を評価した知見を紹介します。この研究では、ドイツのギーセン大学の馬病院において、四肢の外傷の治療を受けた55頭の馬...

  • 外傷の滑膜侵襲での造影検査

    話題 - 2022/10/20

    一般的に、馬が四肢に外傷を負ったときに、滑膜組織(関節、腱鞘、滑液嚢など)に侵襲が及んでしまうと、難治性の細菌性滑膜炎を続発して、予後不良になる危険性が高いことが知られています。このため、特に関節や腱鞘に近い箇所に切り傷を負った馬においては、その外傷が滑膜侵襲を伴っているか否かを、初診の段階で確定診断しておくのが極めて重要となります。たとえ、見た目が小さなキズでも、それが深部に及んで、関節腔や腱鞘...

  • 競走馬の故障と落馬との関連性

    話題 - 2022/10/13

    一般的に、競走馬がレース中に重篤な故障を発生した場合、乗っている騎手にも危険が及ぶと推測されます。ここでは、競走馬の致死的故障(安楽殺となるような重度骨折や心臓疾患による突然死など)の発生が、騎手の落馬や怪我にどの程度影響しているのかを調査した研究を紹介します。この研究では、米国のカリフォルニア州の競馬場において、2007~2012年に起こった競走馬の致死的故障、および、騎手の落馬や怪我のデータが収集され...

  • 馬の管部への診断麻酔の手法

    話題 - 2022/10/11

    馬の跛行検査における神経ブロックは、疼痛の限局化および原因疾患の確定診断のために必須の手法ですが、前肢の近位管部における診断麻酔では、その反応性や検査結果の解釈の難易度が高いと言われています。その要因としては、高四点神経ブロックで麻酔される掌側神経と掌側中手神経が、軟部組織の深部を走行しており、注射した局所麻酔薬が近位または遠位に浸潤して、無痛化される領域が紛らわしくなること、管骨の近位掌側部(繋...

  • 馬の圧迫バンによる神経ブロックへの影響

    話題 - 2022/10/11

    馬の跛行検査における神経ブロックは、疼痛を限局化するのに有用であり、原因疾患の確定診断には必須の手順であると言われています。しかし、神経ブロックで投与された局所麻酔薬は、時間が経つと注射箇所よりも近位側に浸潤されることから、無痛化領域が予測以上に拡大してしまい、診断麻酔に対する反応性の解釈が難しくなり、疼痛箇所を誤診するリスクが指摘されています(上図の青色領域が予測される無痛化領域です)。ここでは...

  • 膝関節の診断麻酔で蹄跛行が消える?

    話題 - 2022/10/10

    馬の跛行検査において、疼痛箇所を限局するための診断麻酔は重要な手技であり、原因病態を確定診断するには必須であると言われています。しかし、馬の後肢の解剖学では、遠位肢の疼痛を支配する神経は、その近位部では膝関節包の尾側を走行しているため、局所麻酔薬の浸潤度合いによっては、疼痛緩和の領域が混同されて、原因疾患を誤診してしまう危険性が指摘されています。この現象を評価するため、下記の研究では、蹄部クランプ...

  • 子馬の足根骨不完全骨化による長期的な影響

    話題 - 2022/10/09

    子馬の病気を診療するときには、成馬になったときのパフォーマンスへの影響も考慮する必要があります。足根骨の不完全骨化は、立方骨の形成不全や、軟骨内骨化の遅延によって、健常な足根骨の緻密骨形成が妨げられる疾患です。通常は、栄養管理や運動制限によって治療されますが、不完全骨化の改善が遅れると、足根骨の変形や肢勢異常(飛節の外反や内反、鎌状飛節、直飛など)を続発して、慢性跛行や運動能力の低下を引き起こすこ...

  • 子馬の細菌性関節炎による長期的な影響

    話題 - 2022/10/09

    子馬の病気を診療するときには、成馬になったときのパフォーマンスへの影響も考慮する必要があります。子馬の細菌性関節炎は、全身疾患による抵抗力減退や、初乳の摂取不全による移行抗体不足が病因となる発症することが多く、抗生物質の全身的又は局所的投与、および、関節洗浄による治療が実施されることが一般的です。ここでは、子馬の細菌性関節炎が、成長後に競走馬としての能力に対して、どのような長期的な影響を与えるかを...

  • 子馬の支持靭帯切断術による長期的な影響

    話題 - 2022/10/08

    子馬の病気を診療するときには、成馬になったときのパフォーマンスへの影響も考慮する必要があります。一般的に、遠位支持靭帯(深屈腱の副靭帯)の切断術は、蹄関節の屈曲性肢変形症(いわゆるクラブフット)において、深屈腱から蹄骨に掛かる緊張を緩和することで、蹄繋軸前方破折の肢勢を矯正する目的で実施されます。ここでは、支持靭帯の切断術が、スポーツ馬の競技能力に対して、どのような長期的な影響を与えるかを調査した...

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プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: 40代
住所: 茨城県
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

取り上げて欲しいトピックがあれば下記まで
E-mail: rowdyponies@gmail.com

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