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タグ:蹄葉炎 のエントリー一覧

  • 馬のクッシング病の薬物療法での長期的効能

    馬の飼養管理 - 2023/06/07

    馬のクッシング病は、下垂体中葉機能異常(PPID: Pituitary pars intermedia dysfunction)のことを指しています。近年、ウマの寿命の伸びに比例して、高齢馬のクッシング病も増えており、その薬物療法に関するエビデンスも示されています。ここでは、馬のクッシング病に対する治療薬の効き目を、長期的に評価した知見を紹介します。参考資料:Christa Leste-Lasserre, MA. Pergolide Study Shows Long-Term Improvement in PPID H...

  • 馬のキャスト固定での蹄葉炎

    話題 - 2023/01/02

    馬のキャスト固定は、外固定法の一つで、骨折の保存療法のほか、肢軸異常の矯正や重度皮膚欠損を治療する目的で、比較的頻繁に実施されますが、合併症も一定確率で起こり得ることが知られています。ここでは、馬の四肢に用いられる半肢/全肢キャストおよびピンキャストにおける、負重性蹄葉炎の発生状況を調査した知見を紹介します。この研究では、米国のコロラド州立大学の馬病院において、2000~2009年にかけて、半肢ギプス、全...

  • 馬の深屈腱の“半切断術”

    話題 - 2022/11/08

    馬の蹄葉炎の外科的治療では、深屈腱の切断術(切腱術)が行なわれますが、腱の機能が完全に損失することで、運動能力低下や蹄関節不安定性などの副作用があります。ここでは、切腱術の変法として、深屈腱の“半切断術”(Hemitenotomy)をしたときの効果を評価した知見を紹介します。この研究では、屠体肢を用いた実験によって(15対の深屈腱、16対の前肢)、深屈腱を二箇所で半切断(背側半分と掌側半分を切断、3cm間隔)または完...

  • 馬の切腱術の予後

    診療 - 2022/11/08

    馬の慢性蹄葉炎に対する外科的治療としては、深屈腱の切断術(切腱術)が挙げられますが、ここでは、切腱術のあとの予後に関する知見を紹介します。参考文献:Bras RJ. Life After Deep Digital Flexor Tenotomies: How to manage hoof lameness II. Proc AAEP, 2020(66), 398-403.一般的に、馬の慢性蹄葉炎において、蹄骨の変位が進行してしまい、適切な装蹄療法を施しているにも関わらず、十分な蹄壁伸長が認められない症例に対...

  • 馬の切腱術の術式

    診療 - 2022/11/07

    馬の深屈腱の切断術(切腱術)についてまとめてみます。あくまで概要解説ですので、詳細な手技については成書や論文を確認して下さい。馬の切腱術は、管部中央部または繋部での施術が可能で、どちらの手法でも、深屈腱から蹄骨に掛かる緊張力を緩和する効果が期待されます。しかし、通常は、管部中央部での切腱術が選択される場合が多く、その要因としては、手技が簡易であること、立位での施術が可能であること、腱鞘組織への侵襲...

  • 馬の切腱術のタイミング

    診療 - 2022/11/07

    蹄葉炎の馬において、いつ切腱術を実施するかは迷い処なのかもしれません。ここでは、馬の切腱術を実施するタイミングについての知見を紹介します。参考資料:Christa Leste-Lasserre, MA. Well-Timed Tenotomy Can Save Laminitic Horses’ Lives. The Horse, Topics, AAEP Convention 2020, Article, Hoof Care, Hoof Problems, Horse Care, Lameness, Laminitis (Founder), Lower Limb, Vet and Professional: Jan13, 2021.馬の...

  • アルファルファに関する4つの誤解

    馬の飼養管理 - 2022/09/17

    馬の飼料としてのアルファルファには、栄養学的なメリットが多いのですが、一方で、幾つかの誤解も持たれているようです。ここでは、アルファルファ乾草に関して、よく耳にする4つの誤解を紹介します。参考資料:Heather Smith Thomas. Four Misconceptions About Alfalfa. The Horse, Topics, Article, COPD, Heaves & RAO, Cushing's Disease, Hay, Kidney Problems, Laminitis (Founder), Metabolic Syndrome, Nutrition, Nutr...

  • 蹄葉炎の馬における飼養管理

    馬の飼養管理 - 2022/09/10

    蹄葉炎になった馬に対する飼養管理で悩んでいるホースマンも多いのかもしれません。蹄葉炎の馬において、体重を少し絞って、罹患蹄への負荷を軽減するのが良い場合があります(理想体重の約一割減)。その場合でも、急激にエサの量を減らすのではなく、給餌量は体重の1.5%を維持するようにします。なお、ボディコンディションスコアは、9段階中の5を維持するように努め、体重計のない牧場等では、胸囲と体長から体重を計算するこ...

  • 馬の蹄葉炎では蹄骨をプレート固定?

    話題 - 2022/08/21

    馬の蹄葉炎に対する新しい外科治療法が検討されています。馬の蹄葉炎は、背側蹄葉組織の変性によって、蹄骨が変位してしまう疾患です。急性期では、氷冷療法で蹄葉変性させる酵素活性を抑える内科療法が行なわれ、蹄骨変位に至った場合には、主に装蹄療法によって蹄骨の安定化が図られます。蹄葉炎が慢性化すると、切腱術で蹄骨への緊張を緩和しつつ、蹄骨角度の矯正(デローテーション)も施されます。残念ながら、蹄葉組織が広範...

  • 馬の義足手術

    診療 - 2022/08/06

    馬の義足手術について馬における断脚術(Limb amputation)および義足(Prosthesis)は、遠位肢の重篤な運動器疾患(Severe musculoskeletal disorder)に対する救援療法(Salvage therapy)の一つであり、これまでに数多くの成功例が報告されています。しかし、他の動物種に比べ、馬の義足手術は、実施の是非およびタイミングを判断するのが難しい治療法です。そして、断脚術と義足手術を応用する症例を適切に見極めるためには、...

  • 馬の肢の冷やし方

    馬の飼養管理 - 2022/07/26

    馬の肢はどうやって冷やすのが一番良いのか?という質問は、多くのホースマンが持たれているようです。馬の運動器疾患には、多種類の組織の損傷が含まれますが(筋肉、骨、関節、腱、靭帯、蹄など)、急性期には冷却療法、慢性期には温熱療法を行なうことが基本となります。このうち冷却療法は、特に損傷発生後の24~72時間では重要であり、罹患部を冷やして血流を減らすことで、痛みや腫れを抑えると同時に、炎症メディエイターの...

  • 蹄葉炎と上手に付き合っていく方法

    馬の飼養管理 - 2022/07/18

    蹄葉炎になった馬にとって、病気とうまく付き合っていく事はとても重要です。蹄葉炎とは、蹄葉状層が剥離して、蹄骨が変位してしまう病気であり、「不治の病」とも呼ばれます。しかしこれは、この病気に罹ったら命が助からないという意味ではありません。現在では、蹄葉炎に関する知見が深まってきており、馬の蹄葉炎は、単に完治するのが難しいだけで、蹄葉炎と上手に付き合っていくことで、その馬が幸せな余生を送っていくことは...

  • ハダシは蹄の健康に良い?

    未分類 - 2015/08/09

    馬をハダシ(Barefoot)にすることによる蹄形への効能が評価されています。Natalie DeFee Mendik, MA. Study: Barefoot Trimming Shows Positive Effects. The Horse News: January 3rd, 2013. Article #31149.この研究では、七頭の実験馬に対して、以下のような装蹄法が実施されました:(1)蹄鉄なし(Barefooted)、(2)蹄底を平坦にする(Leveled the hoof to the live sole)、(3)蹄踵を低くする(Lowered the heels)...

  • 地球温暖化と蹄葉炎

    未分類 - 2015/08/07

    地球温暖化(Global warming)によって蹄葉炎(Laminitis)の発症の危険が高まる可能性があるのでしょうか?(International League for the Protection of Horses in Jurga Report, Horse Health Headlines, April 8, 2008)馬の栄養管理の専門家達によるプレスリリースによれば、気候変化(Climate change)によって四季の気温の変動幅が小さくなり、季節が互いに混合(Season merging)しはじめると、牧草が一年を通じて成長し...

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プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: アラフィフ
住所: 北関東
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

質問、御意見、記事の要望等は下記まで
E-mail: rowdyponies@gmail.com

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