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タグ:飼養管理 のエントリー一覧

  • フリーバーン厩舎では馬の疝痛が少ない?

    馬の飼養管理 - 2024/02/11

    一般的に、馬の飼養形態の一つであるフリーバーン厩舎(Active open barn)では、馬同士の社会的交流や自由運動の機会が得られることから、馬のウェルフェアの向上に繋がる、という考え方があります。一方で、馬主や飼養管理者にとっては、馬同士の交錯や喧騒から怪我のリスクが増える、という懸念もあると言えます。ここでは、フリーバーン厩舎において、疝痛や跛行などの馬の健康問題が起こる頻度や状況を調査した知見を紹介しま...

  • 馬はペアで放牧すると安眠できる?

    馬の飼養管理 - 2024/01/21

    一般的に、馬は立ったまま休息できる動物ですが、レム睡眠(Rapid-eye movement [REM] sleep)をするためには横たわる必要があると言われています。そして、レム睡眠という深い休息時間を十分に取ることが、競技・競走能力の向上、穏やかな気性の維持、および、ウェルフェアに則した飼養管理のために重要であると言われています。ここでは、馬がレム睡眠する時間を増やすため、横たわって休息する時間を増加できる放牧管理法を検証...

  • 切歯の無い馬における給餌法

    馬の飼養管理 - 2024/01/14

    一般的に、ウマ破歯細胞性歯再吸収及びセメント質肥大症(EOTRH: Equine odontoclastic tooth resorption and hypercementosis)は、特に15歳以上の高齢馬にとって厄介な病気になります。この歯科病が初めて報告されたのは2008年でしたが、おそらくEOTRHはそれ以前から存在していた筈です。ただし、直近の10年間で、馬の歯科ケアの重要性が高まるにつれて、獣医師たちはこの病気に気付くようになってきました。EOTRHの病態としては...

  • 山羊を同居させると馬のサク癖が減る?

    馬の飼養管理 - 2024/01/10

    サク癖は、馬用語で「グイッポ」とも呼ばれ、固定された物体を前歯で咥えて、それを支点にして頭頚部を屈曲させながら空気を飲み込むような動作を指します。古典的には、馬が覚える悪癖だと片付けられてきましたが、近年の研究では、人間の精神医学でいう強迫性障害(Obsessive-compulsive disorder)によく似た「心の病気」であることが分かってきています。ここでは、山羊と同居させる飼養管理法(Housed with a goat)による、...

  • 子馬が怪我しやすい放牧のやり方

    馬の飼養管理 - 2023/12/31

    秋季から冬季に入ると、乳離れも完了して、子馬を放牧飼養している牧場が多いかもしれません。ただ、子馬の放牧のやり方によっては、怪我や運動器の疾患を誘発してしまう危険性があります。そこで、下記の研究では、子馬の放牧方針と怪我の関係性を検証するため、英国の六箇所の繁殖牧場において、子馬の誕生から退厩までの飼養管理記録と、その間の怪我や故障の発生状況が調査されて、ハザード比(HR)の算出による危険因子の評価...

  • オイルによる冬場での馬の体重維持

    馬の飼養管理 - 2023/12/24

    一般的に、冬には馬の食欲が減り、筋肉量も落ちることが多いため、春の競技/競走シーズンに向けて、体重維持に苦心されているホースマンもいらっしゃるかもしれません。そして、冬場の飼養管理としては、乾草や濃厚飼料に併行して、飼料にオイルを加えることで、摂食物の容積をあまり変えずにカロリー量を増やすことも一案になります。ここでは、飼料へのオイル添加によって、冬季における馬の体重を維持することに関する知見を紹...

  • 湿らせた乾草による馬の息労への影響

    馬の飼養管理 - 2023/12/20

    高齢馬においては、ヒトの喘息に類似した呼吸器病が起こることがあり、これを、回帰性気道閉塞(いわゆる息労:Recurrent airway obstruction)と呼んでいます。馬の息労は、舎飼いされている個体に好発し、ホコリや厩舎ダストに対するアレルギー反応が病因になると考えられています。このため、息労の治療に際しては、抗炎症剤や気管支拡張剤などの薬物療法に併行して、吸引されるアレルゲンを少なくする飼養管理が重要だと言われ...

  • 冬場に馬の飲水量を維持させるには

    馬の飼養管理 - 2023/12/17

    冬季になり、愛馬の飲水量が減ってくることに不安を抱いているホースマンの皆様も多いかもしれません。馬が飲水不足になると、体調不良になったり、疝痛を引き起こすこともあるからです。ここでは、冬場において馬に飲水させる方法について解説した知見を紹介します。参考文献:Managing Your Horse’s Water Intake in Cold Weather (The Horse. Dec 8th, 2023) 基本的に、馬には六つの異なる栄養素が必要です。これには、炭水化物...

  • 競技引退した高齢馬の筋量低下の影響

    馬の飼養管理 - 2023/11/22

    近年、馬の寿命が延びて、高齢馬の飼養頭数が増えるに連れて、高齢期における病気の治療や健康管理が重要になってきています。そして、競技引退した後の高齢馬において、削痩していくことに不安を感じながらも、筋肉量の維持に苦慮している、というホースマンの声もよく耳にします。ここでは、競技引退した高齢馬の筋量低下(Low muscle mass)による影響を調査した知見を紹介します。下記の研究では、米国のケンタッキー州にて、2...

  • 馬のボディコンディション指数と体脂肪率

    話題 - 2023/08/30

    近年では、馬においても、肥満やメタボによる健康障害が多くなっています。しかし、一般的な牧場や乗馬クラブでは、馬の体重計が無いことも多いため、肥満馬の飼養管理を行なう際には、ボディコンディションスコア(BCS)という、九段階に分けられた大まかな数値を目安にするしかない、という課題があります。このため、下記の研究では、ボディコンディション指数(BCI: Body condition index)という指標を算出して(上図参照)、...

  • オメプラゾールの投与中止の方針

    話題 - 2023/07/31

    馬は胃潰瘍を起こし易い動物であることが知られており、近年では、プロトンポンプ抑制剤であるオメプラゾールの投与によって、良好な治療および予防効果が示されています。しかし、オメプラゾール投与を中止することで、胃潰瘍が再発することがあり、この際には、リバウンド胃酸過多症(Rebound gastric hyperacidity)の関与が懸念されています。そこで下記の研究では、14頭のサラブレッドを用いて、平地レースの調教を模した運動...

  • 立ち腫れする馬への対策

    馬の飼養管理 - 2023/07/26

    ホースマンの中には、肢が腫れることを心配している方も多いのかもしれません。下肢の受動的な液体貯留は(所謂、立ち腫れ)、舎飼いの馬では比較的頻繁に見られますが、幸いにも、健康上の深刻な問題にならない場合も多いと言えます。ここでは、馬の立ち腫れについて総括した知見を紹介します。参考資料:Anna O’Brien, DVM. What to Know About Stocking Up. Horse Illustrated, Article, Horse Care, Horse Health: April 1st, ...

  • ブランマッシュの利点と欠点

    馬の飼養管理 - 2023/07/19

    ホースマンの中には、温かいブランマッシュを準備して、愛馬に与えるのを楽しみにしている方もいらっしゃるかもしれません。また、競技会に参加して疲れていたり、体調を崩した馬に対しても、お粥状に調理したブランマッシュが給餌されることもあります。ここでは、ブランマッシュを馬に給餌することの利点と欠点を解説した知見を紹介します。参考資料:Clair Thunes, PhD. Risks Associated With Feeding Horses Traditional Bran...

  • 馬の退屈さを無くす6つの対策

    馬の飼養管理 - 2023/07/12

    一般的に馬は、退屈になると、好ましくない行動を取ることが多くなります。多くの場合、退屈さにかまけた馬たちは、馬房の壁や水桶、放牧柵、馬着などを咬んで破壊してしまいます。また、サク癖や熊癖、旋回癖などの悪癖を覚えてしまう馬もいます。このような行動への対策としては、退屈さを無くしてあげることが、最も根本的な解決策であると言えます。馬という動物は、自然な生活環境の中では、一日のうちの多くの時間を、牧草を...

  • 馬の胃潰瘍にはアルファルファ給餌

    馬の飼養管理 - 2023/07/05

    胃潰瘍の罹患馬に対しては、アルファルファを給餌することにメリットがあると言われています。米国のテキサス農工大学の研究によれば、バミューダ乾草が給餌された馬に比べて、アルファルファ乾草が給餌された馬では、胃潰瘍の重篤度スコアが有意に低かったことが分かりました。参考資料:Clair Thunes, PhD. Alfalfa for Ulcer Prevention in Horses: When fed correctly, alfalfa might help prevent gastric ulcer development....

  • 馬に給餌するオイルの種類

    馬の飼養管理 - 2023/06/21

    ホースマンの中には、毛艶や肉付きの向上を目的として、飼料へのオイル添加を試みる方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、馬に給餌するオイルについて解説した知見を紹介します。参考資料:Clair Thunes, PhD. Choosing the Right Type of Oil for Your Horse. The Horse, Article, Commentary, Equine Nutrition FAQs, Feeding Fats, Nutrition, Nutrition Basics: May 29th, 2023.一般的に、馬にオイルを給餌することで、...

  • 高齢馬での便秘疝の予防対策

    馬の飼養管理 - 2023/06/14

    馬の疝痛のなかでも、最も多い原因疾患は便秘疝だと言われており、通常これは、大結腸の食滞を指しています。ここでは、三十歳近い高齢馬に起こった便秘疝に関して、その再発予防のための対策を述べた知見を紹介します。参考資料:Clair Thunes, PhD. Preventing Impaction Colic Recurrence: Our equine nutritionist offers feeding advice to minimize the risk of impaction colic in senior horses. The Horse, Article, Coli...

  • 馬の外傷にバンテージを巻くべきか?

    馬の飼養管理 - 2023/06/12

    ホースマンにとって、馬が外傷を負ったときに、バンテージを巻くかどうかは迷いどころかもしれません(特にキズが浅い場合には)。ここでは、馬の外傷にバンテージを巻くべきかについて解説した知見を紹介します。参考資料:Christa Leste-Lasserre, MA. Managing Horse Wounds: To Bandage or Not to Bandage? The Horse, Article, Horse Care, Injuries & Wounds, Lameness, Lower Limb, Wound Management: Mar 23rd, 2023. 参考...

  • 健康な肢でも運動後に水冷すべきか?

    馬の飼養管理 - 2023/06/02

    乗用馬の騎乗後には、冷水を掛けたり、氷冷ブーツの装着などで肢を冷やす措置がよく行なわれています。しかし、怪我や故障をした肢を、治療する目的で冷やす以外にも、問題の起きていない健康な肢でも冷やすべきか?というのは自然な疑問だと言えます。ここでは、運動後の水冷が、怪我や故障の予防になるのかを解説した知見を紹介します。参考資料:Matt Leshaw, DVM. Can Cold Therapy Safeguard Sport Horses From Injury? Shoul...

  • 乾草を浸して食べる馬

    馬の飼養管理 - 2023/05/01

    ホースマンの中には、愛馬が乾草を食べるときに、水桶に浸してから摂食することに悩んでいる方もいるかもしれません。夏場には、乾草の細片が水桶のなかで腐敗して、ハエが舞ってしまうこともあります。こんな時に、どう対処すれば良いのかを解説した知見を紹介します。参考資料:Clair Thunes, PhD. Why Does My Horse Dunk His Hay? Find out why your horse might benefit from a “dunk bucket.” The Horse, Behavior, Commenta...

  • 馬着の金具には注意しよう

    馬の飼養管理 - 2023/04/30

    馬着は、気温の変動や害虫、物理的な侵襲などから、愛馬の体を守ってくれますが、それが正しく機能するよう、常に注意を払うことも大切です。ここでは、馬着を小まめにチェックすることの重要性を解説した知見を紹介します。参考資料:Stephanie L. Church, Editorial Director. Be Sure To Check (and Fix) This Common Horse Blanket Issue. Commentary, Farm and Barn, Horse Care, Seasonal Care, Tack, Equipment & Products,...

  • 乗馬に役立つスマホアプリ

    馬の飼養管理 - 2023/04/23

    近年のスマートフォンは、単に携帯電話機としての機能だけでなく、情報端末として私達の生活の多くの場面で役立っています。ここでは、乗馬スポーツに役立つスマホアプリについての記事を紹介します。参考資料:Laura Boynton. Apps for Equestrians. Horse Illustrated, Equestrian Lifestyle, Horse Entertainment, Tack and Equipment, Horse and Rider Equipment, Horse Care, Horse Ownership: Feb7, 2023.アプリ1:Equilab:...

  • 馬の胃潰瘍に対する筋注薬の作用

    話題 - 2023/04/16

    馬は、胃潰瘍を起こし易い動物であることが知られており、その治療や予防のために、胃酸を抑える作用を持つオメプラゾール(プロトンポンプ抑制剤)の投与が行なわれています。通常、オメプラゾールは、毎日の経口投与を要することになりますが、近年の研究では、徐放性に遊離するオメプラゾール製剤が開発され、これを週に一回だけ筋肉内投与することで、経口薬と同等な効能が得られることが分かってきています[1,2]。ここでは、...

  • 高齢馬の春の安全管理6選

    馬の飼養管理 - 2023/04/10

    春の兆しが跳んでいる(Spring has sprung)という季節ですが、高齢馬が健康で幸せな一年を送るためには、春はとても大事なシーズンだと言えます。ここでは、そのような高齢馬における春季の安全管理(Spring Safeguards)に関して、重要な事項6選を解説した記事を紹介します。参考資料:University of Kentucky College of Agriculture, Food, and Environment. Six Simple Spring Safeguards for Senior Horses: Ensure your se...

  • 光学屈折計を用いた母馬の初乳の品質検査

    話題 - 2023/04/01

    一般的に、生まれたての新生子馬は、病原体への抵抗力が低いため、出産直後に母馬が分泌する初乳に含まれている移行免疫抗体を摂取することで、感染への防御能を獲得することが知られています。しかし、母馬の体調や予防接種の状態によっては、初乳に含有される免疫グロブリンG(IgG)の量が不足していて、子馬の感染症を引き起こす素因になってしまいます。このため、初乳中のIgG濃度を測定して、移行免疫抗体の指標とすることで...

  • 妊娠後期の牝馬での栄養管理

    馬の飼養管理 - 2023/03/26

    春は馬の繁殖シーズンであり、ホースマンや馬の獣医師にとっては、一年で最も忙しい季節だと言えます。しかし、それ以上に大変なのは、出産を控えた母馬であり、子馬を産み落とすという命懸けの作業をサポートするため、適切な栄養管理が大切になってきます。ここでは、分娩間近の妊娠後期における、牝馬の栄養管理について解説した知見を紹介します。なお、以下の内容は、あくまで概要の解説ですので、詳細な栄養管理の手法につい...

  • 馬の出産についての基礎事項

    馬の飼養管理 - 2023/03/20

    馬の出産シーズンが近づいてきましたが、新生子馬をケアするためのチェックリストは多岐にわたり、出産時やその後に注意すべき点が数多くあります。そして、出産のプロセスにおける正常と異常を理解することは重要であり、新たな生まれてくる子馬に、健康で幸せな人生を始める手助けをするためには必要不可欠であると言えます。ここでは、馬の出産や新生子馬のケアに関して、基礎的な事項をまとめた知見を紹介します。ただ、この内...

  • 群飼いの馬は寝不足になる?

    馬の飼養管理 - 2023/03/12

    一般的に、馬を群れで飼うことは、動物福祉の面では好ましいと考えられますが、家畜化された馬という動物にとっては、多頭数の馬たちと睡眠のためのスペースを共有することは、睡眠不足という別の問題を生み出すのかもしれません。参考資料:Christa Leste-Lasserre, MA. Horses Living in Groups Might Not Get Enough Sleep. The Horse, Topics, Behavior, Farm and Barn, Horse Care, Welfare and Industry: Oct30, 2022.スウェ...

  • 馬着に関する10個の疑問

    馬の飼養管理 - 2023/03/06

    馬に馬着(ブランケット)を着せるときには、どんなタイプの馬着を、いつ着せるべきか?を悩む時がありますが、ここでは、馬着に関するよくある疑問について解説した記事を紹介します。参考資料:Alexandra Beckstett, The Horse Managing Editor. Horse Blanketing FAQs. The Horse, Topics, Warmup & Cool Down, Winter Care: Oct7, 2022.注意:下記の記述は、北米で放牧飼いされている乗用の温血種の成馬に関する馬着管理の指針で...

  • 冬でも馬に飲水させる7つの対策

    馬の飼養管理 - 2023/02/22

    冬場に、馬が十分に飲水してくれるか否かは、ホースマンにとっては、大きな心配事の一つなのかもしれません。ここでは、冬でも馬に自発的に飲水させる方策を解説した記事を紹介します。参考資料:Janice L. Holland, PhD. How to Keep Your Horse Hydrated During the Winter. The Horse, Topics, Horse Care, Nutrition: Dec24, 2022.馬が冬の寒さを乗り切るためには、暖かい馬着を着せたり、風雨を避ける小屋を放牧地に整備する...

  • サク癖する馬は疝痛になり易い?

    話題 - 2023/01/16

    サク癖は、馬用語で「グイッポ」とも呼ばれ、固定された物体を前歯で咥えて、それを支点にして頭頚部を屈曲させながら空気を飲み込むような動作を指します。ここでは、サク癖をする馬としない馬で、疝痛の発生状況の違いを比較した知見を紹介します。この研究では、米国のUCデービスの獣医大学病院にて、2006~2008年に診察を受けた227頭の疝痛馬および347頭の対照馬において、馬主への聞き取り調査および疝痛病態に関する医療記録...

  • 馬はサク癖を見て真似をする?

    話題 - 2023/01/15

    サク癖は、馬用語で「グイッポ」とも呼ばれ、固定された物体を前歯で咥えて、それを支点にして頭頚部を屈曲させながら空気を飲み込むような動作を指します。ここでは、馬がサク癖を始める要因について調査した知見を紹介します。この研究では、米国のコーネル大学の調査で、401名の馬主に対して聞き取り調査が行なわれ、計3,574頭の飼養馬におけるサク癖の発生状況の調査、および、オッズ比(OR)の算出による危険因子の解析が行な...

  • 馬のサク癖では空気を飲んでいない?

    話題 - 2023/01/14

    サク癖は、馬用語で「グイッポ」とも呼ばれ、固定された物体を前歯で咥えて、それを支点にして頭頚部を屈曲させながら空気を飲み込むような動作を指します。ここでは、馬のサク癖における「空気を飲み込む」という動作の真偽を調査した知見を紹介します。この研究では、サク癖行動をしたいる馬の頭頚部を、X線透視装置および内視鏡で撮影することで、咽頭から食道近位部における空気の移動状況が解析されました。参考文献:McGreev...

  • 馬が蹴ったときの蹄鉄の有無の差

    話題 - 2022/12/24

    蹴りグセのある気性の難しい馬では、後肢で蹴ったときのダメージを少しでも軽減するため、後肢の蹄をハダシにすることもありますが、本当にそれは効果があるのでしょうか?ここでは、蹄鉄の有無によって、馬が蹴ったときの破壊力が変化するのかを実験した知見を紹介します。この研究では、34頭の馬の屠体頭部(眼窩部)に対して、角質素材(ハダシの蹄を再現)または鋼鉄素材のインパクター(蹄鉄を着けた蹄を再現)を7~10m/秒の...

  • 馬同士の喧嘩を防ぐには

    話題 - 2022/12/23

    一般的に馬は、他の家畜(牛/豚/羊など)よりも筋力が強いため、多頭での放牧時に喧騒が起こると、咬傷や蹴傷による外傷を生じる可能性が高いと言えます。ここでは、馬群内での喧嘩による外傷の発症率や、それに関わる危険因子を調査した知見を紹介します。この研究では、スイス国内の馬牧場に対して聞き取り調査が行なわれ、計2,912頭の飼養馬における、馬同士の喧嘩(咬傷や蹴傷)を含む健康問題の年間発生状況(獣医師の往診を...

  • 高齢馬の健康管理と好発疾患

    話題 - 2022/12/21

    近年、馬の寿命が延びて、高齢馬の飼養頭数が増えるに連れて、高齢期における病気の治療や健康管理が重要になってきています。ここでは、高齢馬での健康管理の現状を調査した知見を紹介します。この研究では、英国の20箇所の馬病院の登録馬から無作為に抽出された高齢馬(15歳以上)の馬主や管理者に対して、手紙にて自馬の健康管理や病気に関する聞き取り調査が実施されました。参考文献:Ireland JL, Clegg PD, McGowan CM, McKa...

  • 馬の日帰り手術のリスク

    話題 - 2022/12/08

    馬という動物にとって、馬運車での輸送は、肉体的負担やストレスの多い行為であるため、馬体への影響を考慮してあげることが大切です。ここでは、馬の日帰り手術で起こるような、輸送、絶食、全身麻酔などの負荷が、馬体に与える影響について調査した知見を紹介します。この研究では、8頭の健常馬を用いて、安静時、輸送後、絶食後、全身麻酔の24,48,72時間後における、糞便内の細菌組成の遺伝子学的解析が行なわれました。参考文...

  • 競技馬の当日輸送のリスク

    話題 - 2022/12/08

    馬という動物にとって、馬運車での輸送は、肉体的負担やストレスの多い行為であるため、馬体への影響を考慮してあげることが大切です。ここでは、馬が競技会やレースの当日に輸送される状況のように、輸送と運動の複合作用について調査した知見を紹介します。この研究では、8頭の健常馬を用いて、一時間の輸送の直後に30分間の運動負荷を掛けて(4頭)、輸送前、輸送後、運動直後、および、運動の1,2,4,8時間後における、血液検査...

  • 馬運車での繋留法の影響

    話題 - 2022/12/07

    馬という動物にとって、馬運車での輸送は、肉体的負担やストレスの多い行為であるため、馬体への影響を考慮してあげることが大切です。ここでは、馬運車の内部での繋留法が、馬の健康状態に及ぼす影響ついて調査した知見を紹介します。この研究では、10頭の健常馬を用いて、24時間の輸送中に、頭絡を左右の曳き縄で張り馬にした状態、もしくは、広い区画に自由起立させた状態にして、輸送前と輸送後における身体検査や血液検査が実...

  • 母馬の肥満と子馬の出生体重の関係

    馬の飼養管理 - 2022/11/14

    近年、サラブレッドの繁殖分野では、子馬の出生体重が増加傾向にあり、生後の子馬への影響も懸念されています。ここでは、母馬の肥満や内分泌機能と、子馬の出生体重との関連性を調査した知見を紹介します。この研究では、英国のロスデール馬病院の研究者たちが、2013年の繁殖期に一つの繁殖牧場を対象として、66頭のサラブレッド繁殖牝馬における体重、体格(BCS)、子馬の出生体重、および、内分泌機能の検査を実施しています。...

  • 老齢馬の行動と放牧飼いの関連性

    馬の飼養管理 - 2022/11/03

    近年では、獣医療の進歩に伴って、馬の寿命も延びてきており、老齢馬の福祉に則した飼養管理法の確立が重要になってきています。ここでは、老齢馬の一日の行動様式を、異なる飼養管理環境で比較した知見を紹介します。この研究では、オーストラリアの五箇所の牧場において、老齢馬(20歳以上)または慢性跛行で休養中の馬を対象として、頭絡に取り付けた自動追跡装置を用いて、厩舎飼い、パドック飼い、放牧飼いにおける行動様式の...

  • 馬の骨折と蹴傷の関連性

    馬の飼養管理 - 2022/10/13

    馬の骨折が発症する原因は、馬の用途によって多様ですが、全般的な馬の骨折の発症要因を解明しようとする試みも成されています。下記の研究では、スイスの二箇所の獣医大学病院において、1990~2014年にかけて、骨折の診断や治療のために来院した1,144頭の馬における、医療記録の解析が行なわれました。参考文献:Donati B, Furst AE, Hassig M, Jackson MA. Epidemiology of fractures: The role of kick injuries in equine frac...

  • 馬の肢巻きの圧はどれくらい持続する?

    馬の飼養管理 - 2022/10/05

    馬の四肢に巻かれるバンテージについて、皮膚に対する圧迫力がどれくらい持続するのかを検証した研究を紹介します。参考文献:[1] Canada NC, Beard WL, Guyan ME, White BJ. Measurement of distal limb sub-bandage pressure over 96 hours in horses. Equine Vet J. 2017 May;49(3):329-333.[2] Canada NC, Beard WL, Guyan ME, White BJ. Effect of bandaging techniques on sub-bandage pressures in the equine distal limb,...

  • 馬の胃潰瘍サプリは毎日あげても大丈夫?

    馬の飼養管理 - 2022/10/01

    馬は胃潰瘍を起こし易い動物であることが知られており、その要因としては、一日中コンスタントに胃酸が分泌されること、および、胃袋の上半分を占める扁平上皮部がpH変化に弱い構造であること、などが挙げられています。また、レースや長距離輸送など、ストレスの多い馬ほど、胃潰瘍を発症しやすいことも知られています。一般的に、自然な環境で生活している馬では、一日の3/4以上の時間を、青草を食むことに費やすため、唾液や粗...

  • 厩舎に音楽を流すことの効能

    馬の飼養管理 - 2022/09/28

    馬が飼養されている厩舎では、BGMとしてクラシック音楽を流されている事がありますが、実際に馬に対してどのような効果がもたらされているのか、という研究も実施されています。参考資料:Classical Music Could Help Your Horse De-stress. Horse Illustrated: Nov7, 20116.Why You Should Play Music for Your Horse. I love horses: Aug28, 2020.Barn Beat: What Music Style is Best for Horses? EquiNews: May13, 2013.タイ国...

  • 馬の鞍傷への対処法

    馬の飼養管理 - 2022/09/26

    鞍(Saddle)は、ヒトが馬に騎乗するときに使用する馬具の一つで、腹帯で馬の背中に固定されることで、騎乗者の体を馬上で安定して支持する場所を提供することに加えて、馬の背中を保護する機能を担っています。もともと馬の骨格は、物を運ぶための進化をしていないため、馬の背中の形状は、ヒトの下半身の形状とは大きく異なります。このため、鞍は人馬の接点をもたらし、騎座での扶助を介したコミュニケーション経路となり、さら...

  • 馬の5つの自由

    馬の飼養管理 - 2022/09/23

    馬をはじめとする飼育動物たちは、本来の自然界での生活を送ることはできず、制限された環境で飼養されています。このため、私たち人間には、飼育動物が可能な限り快適で、可能な限り苦痛を受けずに暮らしていけるようにする義務と責任があります。そこで、1960年代の英国では、飼育動物の管理方法を改善し、動物の福祉を確保することを目的として、「動物の5つの自由」(The Five Freedoms for Animal)という下記の理念が定めら...

  • 馬の旋回癖への対処法

    馬の飼養管理 - 2022/09/21

    馬の旋回癖とは、馬房の中で、円を描くように歩き回る動作を持続的に繰り返す異常行動を指し、サク癖や熊癖と並んで、馬の悪癖の一つに挙げられています。馬によっては、旋回するだけでなく、壁を蹴ったり前掻きする行動を伴うこともあり、また、パドック放牧に出したときにも旋回を繰り返す個体も見られます。ここでは、馬の旋回癖への対処法について紹介します。参考資料:Khawaja AA. Horse Stall Anxiety: All You Need to kno...

  • 馬の寝起きを制限する飼養法

    馬の飼養管理 - 2022/09/19

    馬の寝起きを制限することのメリット馬は他の家畜と異なり、起立装置という解剖学的な特異性があるため、長期間に渡って駐立したまま生活できるという動物学的な特徴があります。このため、馬が馬房内で寝起きするのを制限して、駐立させたまま繋留する管理方法が実施可能となり、幾つかのメリットがあります。馬の年齢や体力にもよりますが、通常、一ヶ月程度であれば、馬は寝起きせずに生活することが出来ます。馬の寝起き制限が...

  • 馬装で不機嫌になる馬

    馬の飼養管理 - 2022/09/18

    馬が馬装されるときに不機嫌になるのは、一般的なことだと思われているかもしれません。しかし、英国の跛行研究者であるスー・ダイソン博士によると、馬の疼痛を上手に管理してあげることで、そのような行動が改善されることも多いと言います。参考資料:Betsy Lynch. Grumpy Horse While Tacking and Mounting? That’s Not Normal. The Horse, Topics, Behavior, Pain Managemen: Jan 29, 2022.Millares-Ramirez EM, Le Jeune SS....

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プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: アラフィフ
住所: 北関東
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

質問、御意見、記事の要望等は下記まで
E-mail: rowdyponies@gmail.com

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