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 ・新型コロナは馬には感染しないが変異はする? ・馬獣医としての仕事と趣味のバランス ・人工知能に馬の獣医療はできるか? ・紛らわしい馬の英単語(10選) ・書評:馬の愛情表現とは ・盲導“馬”の普及と課題 ・馬のオンライン診療のための写真や動画の取り方 ・ブログ再開いたします ・無観客競馬では人気馬が勝つ? ・知るは力なり ・日本での馬飼養頭数への思い ・本間先生の言葉 ・手洗いの思い出 ・賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ ・叩けよ、さらば開かれん! ・ハダシは蹄の健康に良い? ・馬獣医師によるレース前検査 ・オス馬とメス馬の産み分け? ・ヒトと馬の心は同調する? ・衝撃波療法への規定強化の動き ・競馬施設での人身事故 ・競走馬の事故情報の公表 ・米国での馬の屠場の再開問題 ・馬に鞭を使うと本当に速く走るのか? ・世界から見た日本の大動物臨床教育 ・ヘルメットをかぶろう ・フロセマイド使用の是非 ・馬にも広がる再生医療 ・AVMA認定獣医大学 ・馬の購入前検査について ・銃創 ・義足の馬、モリーの物語 ・ポロ競技馬に発生した中毒死 ・まず馬ありき ・獣医学位の英語表記 ・火事を知らせたミュール ・地球温暖化と蹄葉炎

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カテゴリ:未分類のエントリー一覧

  • 新型コロナは馬には感染しないが変異はする?

    未分類 - 2023/09/20

    ヒト社会では、コロナ禍がようやく収まりつつありますが、今後も、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)がヒトや動物の体内で変異して、強毒株が生まれてしまうことが懸念されています。そこで、下記の研究では、馬の気管上皮細胞を培養して、新型コロナウイルスの疑似ウイルスを感染させた後、96時間にわたって、標識蛋白質(eGFP)の発現や、定量的PCR検査によるウイルス増幅の度合いが評価されました。参考文献:Legere RM, Allegr...

  • 馬獣医としての仕事と趣味のバランス

    未分類 - 2023/06/19

    米国のテキサス州のジャスティン・ハイ獣医師は、リアタ馬病院のオーナーであると同時に、家庭の良きパパでもあり、また、トライアスロンの選手でもあります。ハイ獣医師は、肉体的にも精神的にも過酷なスポーツのトレーニングに、人生の多くの時間を費やしており、アイアンマン競技にも参加しています。参考資料:Jennifer Selvig, DVM. Can Equine Practitioners Also Be Elite Athletes? The Horse, 2022 AAEP Veterinarian Wel...

  • 人工知能に馬の獣医療はできるか?

    未分類 - 2023/03/19

    人工知能(AI: Artificial intelligence)とは、計算とコンピュータという道具を用いて「知能」を生み出すという計算機科学の一分野を指しており、人間の知的能力をコンピュータ上で実現することが可能だと言われています。人工知能の実用例としては、翻訳などの言語処理、専門家の判断を模倣するエキスパートシステム、写真や動画の特定パターンを検出する画像認識などが挙げられます。ここでは、人工知能と馬の獣医療に関する記...

  • 紛らわしい馬の英単語(10選)

    未分類 - 2022/09/29

    紛らわしい馬の英単語をまとめてみます。(解答は青字をクリックして下さい)Frog (カエル) → ウマ用語ではどんな意味?(解答はこちら)Dam (ダム) → ウマ用語ではどんな意味?(解答はこちら)Irons (アイロン) → ウマ用語ではどんな意味?(解答はこちら)Chestnut (栗) → ウマ用語ではどんな意味?(解答はこちら)Pen (筆、ペン) → ウマ用語ではどんな意味?(解答はこちら)Corn (トウモロコシ) → ...

  • 書評:馬の愛情表現とは

    未分類 - 2022/08/26

    ホースマンにお勧めの本を紹介します。以下は、この本の要点の抜粋です。参考資料:What Horses Really Want. Horse Illustrated, Horse Books: Jan14, 2022.馬は、人間の下僕ではなく、友人になりたいと思っています。馬は、友人である人間のために考えるのです。その結果、馬は、私たちの指示に従わなかったり、指示していないことを実行したりしますが、それはとても良いことです。なぜなら、そのような行動は、馬が人間をパー...

  • 盲導“馬”の普及と課題

    未分類 - 2022/08/16

    介助動物としてのミニチュアホースが話題になっています。一般的に、馬と言えば競走馬のレースや、乗馬の競技を思い浮かべますし、障害者のための介助動物といえば、盲導犬などのイヌを思い浮かべることが多いのかもしれません。しかし、2019年に、アメリカの運輸省は、盲導“馬”として使用されているミニチュアホースが、飛行機に搭乗することを許可すると発表しました。その結果、実際にミニチュアホースを連れて空の旅をエンジョ...

  • 馬のオンライン診療のための写真や動画の取り方

    未分類 - 2022/08/08

    馬のオンライン診療について馬が跛行や外傷をして、獣医師に電話をする場合、昔は、言葉で説明するだけでしたが、近年では、画像や動画が簡単に送れるようになってきました。また、ここ数年のコロナ禍で、ヒトのオンライン診療が普及するなか、馬の獣医療でもオンライン診療をする割合が増えたと言われています。そんな中、機械にうとかったホースマンも、スマホの使い方を覚えて、写真や動画を介して獣医師の診断や治療の指示を受...

  • ブログ再開いたします

    未分類 - 2022/07/13

    ホースマンと馬獣医師の皆様。長い間お休みしておりましたが、ブログでの情報発信を再開していこうと思います。馬獣医師の皆様に役立つような、馬の獣医療に関する学術的論文の紹介、および、ホースマンの皆様に役立つような、馬の飼養管理に関する海外の知見を翻訳・解説することで、日本の馬社会に貢献していければと願っております。もし、取り上げて欲しいトピック等が御座いましたら、プロフィール欄にあるメールアドレスまで...

  • 無観客競馬では人気馬が勝つ?

    未分類 - 2020/04/30

    無観客での競馬は、馬やファンに影響を与えているようです。新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、経済活動の自粛が続くなか、競馬も無観客で開催される時世になっています。大勢の入場客がいないことで、出走する馬たちにも影響が出てているようです。馬は繊細で臆病な気性であり、五感のうち聴覚に最も頼っている動物です。通常開催の競馬においては、パドックや走行中に馬の耳に入る歓声や怒号によって、馬が興奮したり入...

  • 知るは力なり

    未分類 - 2015/08/13

    米国の馬主や調教師さん達の獣医学に対する知識量にはいつも驚かされます。研修医をしていた頃、跛行検査のため来院してきたある馬主さんに、「この馬、もしかしたらシリコーシスかもしれないから、調べてくれ!」と言われて、何の病気なのか分からずキョトンとした事を思い出します。“シリコーシス”(Silicosis:珪肺症)とは、石英の粉塵を吸い込むことで起こる肺組織線維化(Pulmonary fibrosis)に併行して、骨脆弱化(Bone fr...

  • 日本での馬飼養頭数への思い

    未分類 - 2015/08/13

    世界の国々における、人口千人当たりの馬の飼養頭数を見ると、米国の31頭を筆頭に、欧州諸国では10~30頭であるのに対して、日本では約0.6頭と、格段に少ないという現実があります。その要因としては、「欧米諸国に比べると、日本は狭くて馬が飼えないし、乗馬はお金持ちの趣味で広まらない」と言われる事が多いですが、日本に馬が少ないのは、本当に国土の狭さや経済的な理由からなのか?という疑問が浮かびました。下表は日本や...

  • 本間先生の言葉

    未分類 - 2015/08/13

    私の大好きな手塚治虫さんの漫画・ブラックジャックの一場面では、患者を助けられなかったブラックジャックを、天国にいる恩師の本間先生が、「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」と慰めるシーンがあります。漫画家だけでなく、医学博士でもあった手塚治虫さんの作品の中には、このメッセージが随所に読み取れ、ブラックジャックの最終回・『人生という名のSL』の中にも、夢の中に現れた...

  • 手洗いの思い出

    未分類 - 2015/08/13

    馬の手術のため手洗いをする時には、渡米当時のことが思い出されます。「手洗い」が私を救ってくれたあの日のことを。アメリカの獣医大学病院で研修を始めて、ほんの二ヶ月目だった私は、馬の内科の診療チームに所属していました。ネイティブの英語を聞き取るのがやっとの状態だった私は、自分の意思を伝えるのにも四苦八苦するという毎日でした。そんなある日、ウォブラー症候群で来院してきた馬の外科手術が行われることになりま...

  • 賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ

    未分類 - 2015/08/13

    文献を読むことの大切さを再認識させてくれた言葉です。『賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ』というのは、ドイツの政治家ビスマルクの言葉で、「愚者は自分の成功や失敗からしか学べないのに対し、賢者は他人の成功や失敗からも学べる」という意味で、多くの先人や同業者の体験に積極的に耳を傾けることの重要性を述べた名言だと思います。獣医学分野においても、豊富な臨床経験を積み重ねることは確かに大切ですが、一人の獣医...

  • 叩けよ、さらば開かれん!

    未分類 - 2015/08/13

    米国のある大動物病院で研修医をしていた頃の話です。救急医療の当番だったある夜、一頭の疝痛馬が来院して来ました。患馬は十歳のダッチブレッド。疝痛は数時間ほどの経過で、紹介獣医師がバナミン注射と経鼻カテーテルで胃除圧を行った後、輸送してきたとのことでした。患馬を連れてきたのは、馬主さんとその娘さんのようでしたが、馬主さんは年配で強面の典型的なアメリカの牧場主といった感じで、南部なまりの英語のため話がう...

  • ハダシは蹄の健康に良い?

    未分類 - 2015/08/09

    馬をハダシ(Barefoot)にすることによる蹄形への効能が評価されています。Natalie DeFee Mendik, MA. Study: Barefoot Trimming Shows Positive Effects. The Horse News: January 3rd, 2013. Article #31149.この研究では、七頭の実験馬に対して、以下のような装蹄法が実施されました:(1)蹄鉄なし(Barefooted)、(2)蹄底を平坦にする(Leveled the hoof to the live sole)、(3)蹄踵を低くする(Lowered the heels)...

  • 馬獣医師によるレース前検査

    未分類 - 2015/08/09

    馬獣医師による競走馬のレース前検査の有用性が論議されています。ケンタッキー州競馬委員会(Kentucky Horse Racing Commission)の馬獣医理事(Equine Medical Director)であるメリー・スコレイ獣医師は、10月16日に開催された「競走馬の福祉と安全に関するサミット」において、レース前獣医検査(Pre-race veterinary examination)の有用性についての講演を行いました。そして、レース前の馬を獣医師が監査(Inspection)して...

  • オス馬とメス馬の産み分け?

    未分類 - 2015/08/09

    近い将来には、オス馬とメス馬の産み分けが出来るようになるのかもしれません。カナダの獣医繁殖サービスの企業は、“性別分別された種牡馬の精液”(Sex-sorted stallion semen)を提供するための研究を進めており(下記リンクの文献)、このシステムでは、高速流動細胞計測法(High-speed flow cytometry)を用いることで、X染色体を持つ精子とY染色体を持つ精子を、90~95%の精度で分別することが可能になります。つまり、もしオ...

  • ヒトと馬の心は同調する?

    未分類 - 2015/08/09

    人間と馬の心理的な緊張の度合いが、同調するかどうかが研究されています。古典的に、馬には心理的に同調する能力があり、人間がナーバスな精神状態のときに馬に接すると、馬の方までナーバスになって、調教や競技がうまく運ばないという経験的知見があります。私も、乗馬のインストラクターに、気持ちが苛立っている時には、馬はそれを敏感に察して、馬のほうまで苛立ってしまう、という助言を貰った事を思い出します。今回、カナ...

  • 衝撃波療法への規定強化の動き

    未分類 - 2015/08/09

    衝撃波療法への規定強化の動きについて。国際競馬規定の評議委員協会(Association of Racing Commissioners International Rules Committeee)では、衝撃波療法(ショックウェーブ治療:Shockwave therapy)に対する新しい規定案(Model rule)が審議されました。この問題は、騎手組合(Jockeys’ Guild)から提起されており、その背景には、衝撃波療法を受けた馬が致死的怪我(Breakdown injury)を発症して、人馬転などの大事故...

  • 競馬施設での人身事故

    未分類 - 2015/08/09

    英国の競馬施設での人身事故について調査報告されています。Filby M, Jackson C, Turner M. Only falls and horses: accidents and injuries in racehorse training. Occup Med (Lond). 2012 Jul; 62(5): 343-349.調査対象となったのは、英国における256箇所の競走馬の牧場または調教施設で、このうち一年間の調査機関中(2008年)に、人身事故が起こったのは49%(126/256施設)で、一つの施設当たり平均5.3回の事故が報告されてい...

  • 競走馬の事故情報の公表

    未分類 - 2015/08/09

    米国のニューヨーク州は、競走馬事故における検索可能なデータベースを公表しました。このオンラインでのデータベースでは、十箇所以上もあるニューヨーク州の競馬場で起こったサラブレッド競走馬の事故を、レース中だけでなく厩舎内での事故まで、全て検索できるようになっています。検索項目は、それぞれの年度ごとに、「全ての事故」および「死亡事故」に分かれており、事故に遭った馬、調教師、騎手の実名だけでなく、事故の起...

  • 米国での馬の屠場の再開問題

    未分類 - 2015/08/09

    米国では馬の屠場再開の是非について論議が起きています。コロラド州の動物愛護団体であるフロントレンジ馬救援(Front Range Equine Rescue: FRER)と米国人道協会(Humane Society of the United States: HSUS)は、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)に対して、食肉用の馬の屠殺を止めるよう申し立てを行いました。そして、その理由としては、馬は食用に飼養されているわけではなく、検査対象外の薬品を投...

  • 馬に鞭を使うと本当に速く走るのか?

    未分類 - 2015/08/08

    競走馬における鞭の使用とレース成績の関係が調査されています。David Evans, Paul McGreevy. An investigation of racing performance and whip use by jockeys in thoroughbred races. PLoS ONE. 2011;6(1): e15622:1-5.この研究では、GPS(Global positioning system)を用いて、オーストラリアにおける幾つかのサラブレッド平地レースの解析が行われ、レース終盤の三区間(ゴール前の200メートル、200~400メートル、400~600...

  • 世界から見た日本の大動物臨床教育

    未分類 - 2015/08/08

    日本の獣医大学における大動物臨床の教育は、まだまだ発展の余地が多いようです。2011年の日本獣医師会雑誌では、帯広畜産大学の先生方によって行われた、ヨーロッパの三つの獣医大学への視察内容が報告されています。ドイツ、スイス、オランダという、遠路の国々まで足を運ばれて、大学病院の視察や現地の獣医師たちとの対話に多くの時間と労力を費やして、貴重な知見をもたらして頂いた先生方には、感謝の気持ちで一杯です。そし...

  • ヘルメットをかぶろう

    未分類 - 2015/08/08

    馬に乗るときにかぶるヘルメットの重要性が、世界的にも再認識されています。2011年の六月十一日は、「国際的にヘルメットの大切さを認識する日」(International Helmet Awareness Day)に定められ、世界中で様々な会議やシンポジウムが開催されました。そして米国でも、Riders4Helmetsというグループが主催する「ヘルメットの安全性に関するシンポジウム」が、七月末にケンタッキーで催されることになっています。もちろんこれま...

  • フロセマイド使用の是非

    未分類 - 2015/08/08

    米国の競馬社会では、フロセマイド使用の是非について論議が起きています。国際競馬委員協会(Association of Racing Commissioners International)は2011年の三月、競走馬における出走日の薬物投与(Race-day medications)を五年以内に完全に無くす、という方針を打ち出しました。これを受けて米国では、サラブレッド生産馬主協会(Thoroughbred Owners and Breeders Association)および北米競馬協会(Thoroughbred Racing Ass...

  • 馬にも広がる再生医療

    未分類 - 2015/08/08

    再生医療(Regenerative medicine)の臨床応用は、馬の獣医学分野にも急速に広がっているようです。ケンタッキー州のレキシントンにある大規模な馬の診療施設、「ルッド・アンド・リドル馬病院」(Rood and Riddle Equine Hospital)では、今月、馬主を対象とする再生医療の説明会が開かれました。このなかでは、(1)幹細胞入門(Stem Cell 101)、(2)IRAP、PRP,および幹細胞の抽出(Sorting Out IRAP, PRP and Stem Cells)...

  • AVMA認定獣医大学

    未分類 - 2015/08/08

    日本の獣医学教育は世界的レベルなのでしょうか?少なくとも全米獣医協会(AVMA)の答えはノーのようです。AVMAは六十年以上もまえから、海外の獣医大学の認定(Accreditation of foreign veterinary school)を行っています。現在ではオランダ、アイルランド、スコットランド、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの獣医大学が、その認定を受けていますが、残念ながら、アジア、南米、アフリカでは、まだ一校の獣医大学...

  • 馬の購入前検査について

    未分類 - 2015/08/07

    ある映画俳優が跛行馬を購入させられた事件が話題になっています。俳優のトム・セレックと言えば『マグナム・ピー・アイ』などの作品に主演し、個人的にはテレビドラマの『フレンズ』でのリチャード役として有名ですが、馬愛好家として乗馬を楽しむ芸能人としても知られています。そのセレック氏が先日購入した愛馬の「ゾロ」が跛行を呈したことから訴訟に発展し、陪審員の審査の結果、販売者が18万ドル以上の損害費を払うという結...

  • 銃創

    未分類 - 2015/08/07

    日本よりも米国の馬獣医のほうが多く目にする疾患としては、EPMや西ナイル熱などがありますが、銃創(Gunshot wound)もその一つではないかと思います。銃社会のアメリカでは、ハンティング期間中に猟銃で誤って銃撃されてしまう馬をはじめ、発砲事件に巻き込まれてしまう警察馬や、イタズラ半分に放牧中の馬を撃つという残酷な事件もあります。特に散弾銃などの銃創では、術中の透視装置(Intra-operative fluoroscopy)やレント...

  • 義足の馬、モリーの物語

    未分類 - 2015/08/07

    アメリカで一番有名な馬といえば、競走馬でもオリンピック馬でもなく、義足の馬“モリー”ではないかと思います。数年前にアメリカ南部を襲ったハリケーン・カタリーナの災害時に、モリーは右前肢に重症を負いました。しかし幸いにも、緊急搬送されたルイジアナ州立大学獣医学部での集中治療が奏功して、モリーは一命を取り留めることが出来ました。そして、深手を負った右前肢に義足を付けることで、無事に歩行が可能なまでに回復す...

  • ポロ競技馬に発生した中毒死

    未分類 - 2015/08/07

    ビタミン剤に起因すると思われる中毒症によって、21頭もの馬の命が失われるという悲しい事件が起きました。2009年にフロリダ州で開催されたポロ競技のチャンピオンシップにおいて、ベネズエラポロチームの所属馬たちは、競技場に輸送された直後、運動失調、痙攣、発汗、呼吸困難などの重篤な中毒症状を示し、次々と地面に倒れ込みました。駆けつけた十数名の獣医師たちの懸命の治療にも関わらず、馬たちは一頭また一頭と息を引き取...

  • まず馬ありき

    未分類 - 2015/08/07

    全米馬臨床医協会(American Association of Equine Practitioners: AAEP)は、2008年のケンタッキーダービーにおけるEight Bellesのような事故を防ぐことを目標として、米国における競走馬の健康を守るためのガイドラインを発表しました。『競走馬の安全と福祉のための獣医学的提言』(Veterinary Recommendations for the Safety and Welfare of the Racehorse)この提言には、以下のような重要事項が含まれています。 (1)レ...

  • 獣医学位の英語表記

    未分類 - 2015/08/07

    英語での獣医学位の表記法について。日本国外の雑誌に論文投稿をする際に気付く問題として、日本で取得した獣医学位の表記方法があります。例えば米国での獣医学位は『博士号』扱いですのでDVM(Doctor of Veterinary Medicine)という名称が用いられますが、『学士号』扱いである日本の獣医学位もそれと同様にDVMと表記して良いのでしょうか?日本獣医学会のサイトによれば、日本の獣医学位は「学士」ですので直訳ならばBachelor...

  • 火事を知らせたミュール

    未分類 - 2015/08/07

    アメリカ南部のテネシー州では、火事場から飼主を救ったミュールが話題になっています(The Horse Newsletter, January 6th, 2009, Article #13392)。テネシー州のとある田舎町に住むジョレーンさんは、お父さんから受け継いだミュールの“Lou”を飼っていました。新年の晩に郊外の自宅で眠っていたジョレーンさんは、深夜Louの叫び声で起こされます。間一髪で外に飛び出したジョレーンさんは、自宅が炎に包まれ崩れていくのを見て...

  • 地球温暖化と蹄葉炎

    未分類 - 2015/08/07

    地球温暖化(Global warming)によって蹄葉炎(Laminitis)の発症の危険が高まる可能性があるのでしょうか?(International League for the Protection of Horses in Jurga Report, Horse Health Headlines, April 8, 2008)馬の栄養管理の専門家達によるプレスリリースによれば、気候変化(Climate change)によって四季の気温の変動幅が小さくなり、季節が互いに混合(Season merging)しはじめると、牧草が一年を通じて成長し...

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プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: アラフィフ
住所: 北関東
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

質問、御意見、記事の要望等は下記まで
E-mail: rowdyponies@gmail.com

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