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カテゴリ:話題のエントリー一覧

  • 馬の敗血症とその後の骨軟骨症

    話題 - 2022/12/06

    子馬の敗血症は、早期治療すれば予後は比較的良好ですが、長期的な影響については不明な点も多いと言えます。ここでは、子馬の敗血症と、その後の骨軟骨症の発生について調査した知見を紹介します。この研究では、ノルウェーの馬病院にて、2006~2012年にかけて、生後六ヶ月齢までに敗血症の治療を受けて治癒した28頭のスタンダードブレッドにおける、その後(7~85ヶ月齢時点)のX線検査所見の評価が行なわれました。参考文献:He...

  • 馬の関節鏡での骨片サイズの影響

    話題 - 2022/12/06

    馬の関節鏡は、様々な関節疾患の治療に適応されており、侵襲性が低いという利点がありますが、合併症がゼロという訳ではないことには注意する必要があります。ここでは、馬の関節鏡での術後合併症と骨片サイズについて調査した知見を紹介します。この研究では、カナダのゲルフ大学の獣医病院において、2011~2020年にかけて、飛節(脛骨足根関節)の関節鏡手術が行なわれた329頭の馬(485箇所の関節)における、医療記録の回顧的解...

  • 馬の関節鏡での抗生物質

    話題 - 2022/12/05

    馬の関節鏡は、様々な関節疾患の治療に適応されており、侵襲性が低いという利点がありますが、合併症がゼロという訳ではないことには注意する必要があります。ここでは、馬の関節鏡での術後合併症について調査した知見を紹介します。この研究では、スウェーデンの馬病院において、2008~2010年にかけて、444頭の馬に実施された636箇所の関節鏡手術における、医療記録の回顧的解析が行なわれました。参考文献:Borg H, Carmalt JL. ...

  • 馬の項嚢炎

    話題 - 2022/12/04

    馬の項嚢炎(Nuchal bursitis)は、稀に見られる頚部痛の原因疾患です。ここでは、米国のタフツ大学の獣医病院において、1999~2014年にかけて、頭側項嚢炎を呈した30頭の馬に関する症例集積研究を紹介します。参考文献:Bergren AL, Abuja GA, Bubeck KA, Spoormakers TJP, García-López JM. Diagnosis, treatment and outcome of cranial nuchal bursitis in 30 horses. Equine Vet J. 2018 Jul;50(4):465-469.馬の項靭帯は、後...

  • 馬の顔面神経麻痺

    話題 - 2022/12/04

    馬における顔面神経麻痺(Facial nerve paralysis)は、稀に見られる神経器疾患です。ここでは、米国のペンシルバニア大学の大動物病院において、2000~2019年にかけて、顔面神経麻痺を呈した64頭の馬科動物(ロバ1頭含む)に関する症例集積研究を紹介します。参考文献:Boorman S, Scherrer NM, Stefanovski D, Johnson AL. Facial nerve paralysis in 64 equids: Clinical variables, diagnosis, and outcome. J Vet Intern Med....

  • 馬の“横風”跛行での鑑別診断

    話題 - 2022/12/03

    馬の“横風”跛行(Sidewinder gait)とは、常歩において前肢と後肢の動きが連携せず、片方の後肢を外方に投げ出しながら、その反対側に後躯を大きく傾けながら歩く歩様を指しています。ここでは、横風跛行の診療が行なわれた24頭の馬における、鑑別診断、治療、予後について調査した知見を紹介します。参考文献:Aleman M, Berryhill E, Woolard K, Easton-Jones CA, Kozikowski-Nicholas T, Dyson S, Kilcoyne I. Sidewinder gait ...

  • 馬の遠位種子骨靭帯炎

    話題 - 2022/12/03

    馬における遠位種子骨靭帯炎(Distal sesamoidean ligament desmitis)は、稀に見られる跛行の原因疾患です。ここでは、英国の王立獣医大学において、2002~2018年にかけて、遠位種子骨靭帯炎を呈した51頭の馬に関する症例集積研究を紹介します。参考文献:Hawkins A, O'Leary L, Bolt D, Fiske-Jackson A, Berner D, Smith R. Retrospective analysis of oblique and straight distal sesamoidean ligament desmitis in 52 horses...

  • 馬の蹄関節の側副靭帯炎

    話題 - 2022/12/02

    馬における蹄関節の側副靭帯炎(Collateral desmitis of the distal interphalangeal joint)は、稀に見られる跛行の原因疾患です。ここでは、英国の馬研究センターにおいて、2001~2003年にかけて、蹄関節の側副靭帯炎を呈した18頭の馬に関する症例集積研究を紹介します。参考文献:Dyson SJ, Murray R, Schramme M, Branch M. Collateral desmitis of the distal interphalangeal joint in 18 horses (2001-2002). Equine Vet J....

  • 馬の敗血症での多臓器不全バイオマーカー

    話題 - 2022/12/01

    馬の疝痛では、内毒素血症の進行によって予後が悪化することが知られており、敗血症(SIRS)から播種性血管内凝固(DIC)、そして、多臓器不全(MOF)へと病態悪化していくことが知られています。ここでは、多臓器不全のバイオマーカーと言われているシンデカン1(Syndecan-1)の血中濃度を、疝痛馬の敗血症にて評価した知見を紹介します。この研究では、米国のミズーリ大学の獣医病院において、健常馬(66頭)、敗血症でない患馬...

  • 馬の軟骨下骨損傷のバイオマーカー

    話題 - 2022/12/01

    近年、血液検査によって馬の関節疾患を診断しようとする試みが続けられてきましたが、この際には、関節軟骨のバイオマーカーに主眼が置かれてきました。ここでは、軟骨下骨のバイオマーカーによって、関節炎の病態タイプを把握するという知見を紹介します。この研究では、10頭の競走馬の調教期間を通したサンプル、69頭の関節炎の罹患馬でのサンプル、および、9頭の小片骨折の発症馬のサンプルでの、BGN(Neo-epitope for native b...

  • 馬の腎不全のバイオマーカー

    話題 - 2022/11/30

    一般的に、馬の腎不全の診断では、クレアチニンやBUNが測定されています。しかし、クレアチニンは、腎臓の糸球体機能が60~75%損失するまでは無変化であり、また、BUNは、脱水や尿路疾患によっても変化してしまう(腎前性または腎後性高窒素血症)ことから、必ずしも急性腎不全の最適な診断指標ではないと言われています。ここでは、馬の急性腎不全における、NGAL(好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン:Neutrophil gelatinase-ass...

  • 馬の疝痛での膵臓バイオマーカー

    話題 - 2022/11/30

    ヒト医療で用いられる膵臓バイオマーカーのうち、特に膵炎の特異的診断能が高いものとして、DGGRリパーゼ活性(1,2-o-dilauryl-rac-glycero-3-glutaric acid-[6’-methylresorufin] ester lipase activity)の測定が挙げられています。ここでは、馬の疝痛における膵臓バイオマーカーの有用性を評価した知見を紹介します。この研究では、スイスのベルン大学において、2015~2016年にかけて、疝痛の診断や治療が行なわれた192頭の馬の...

  • ポニーの結腸でのエコー所見

    話題 - 2022/11/29

    馬の腹部エコー検査は、非侵襲性で簡易に実施できる消化管の画像診断法ですが、ポニーやミニチュアホースにおけるエコー所見については、あまり詳しく調査されていません。ここでは、小型馬の右背側結腸のエコー所見を調査した知見を紹介します。この研究では、ポニー13頭とミニチュアホース10頭における、右腹壁のエコー検査において、右背側結腸の厚み測定が行なわれました。参考文献: Siwinska N, Zak A, Baron M, Cylna M, Bo...

  • 新生子馬のステルス腸重責

    話題 - 2022/11/29

    馬の腹部エコー検査は、非侵襲性で簡易に実施できる消化管の画像診断法ですが、新生子馬におけるエコー所見については、あまり詳しく調査されていません。ここでは、新生子馬における腹部エコー検査について調査した知見を紹介します。この研究では、ペンシルバニア大学のニューボルトンセンターにおいて、2012年の繁殖シーズンに診療した、18頭のスタンダードブレッド新生子馬(五日齢以下)に対して実施された腹部エコー検査の所...

  • 馬の疝痛スコアによる予後判定

    話題 - 2022/11/28

    馬の疝痛では、心拍数や血中乳酸値など、病気の重さを示す重要な検査項目が幾つかあるため、それらを総括的に読み取って、全身状態の重篤度や予後の悪さを判断する必要があります。ここでは、そのような多数の項目をまとめて、一つの数字に変換して予後判定するという「疝痛スコアシステム」(Colic scoring system)について検討した知見を紹介します。この研究では、米国の複数の馬病院において、2014~2019年にかけて、疝痛の診...

  • 競走馬の関節炎でのPAAG治療

    話題 - 2022/11/23

    馬の跛行の原因としては、最も多いのが変性関節疾患であることが知られており、その治療法として注目されるのがPAAG関節注射法になります。ここでは、競走馬の関節炎に対するPAAG治療を、従来の関節注射療法と比較した知見を紹介します。この研究では、手根関節炎を呈した31頭のサラブレッド競走馬に対して、PAAG関節注射、トリアムシノロン(HA)、または、ヒアルロン酸(HA)の関節注射を無作為に実施して、その後の12週間にわた...

  • 馬のPAAG注射の滑膜への影響

    話題 - 2022/11/23

    馬の跛行の原因としては、最も多いのが変性関節疾患であることが知られており、その治療法として注目されるのがPAAG関節注射法になります。ここでは、馬の関節に注射されたPAAGが、滑膜にどのように作用しているかを評価した知見を紹介します。この研究では、まず10匹のウサギを用いて、PAAGまたはヒアルロン酸ゲル(HAG、対照群)の関節注射の一年後までの滑膜組織の組織学的評価を行ない、次に、関節炎を呈した14頭の馬に対して...

  • 馬のPAAG治療での長期経過

    話題 - 2022/11/22

    馬の跛行の原因としては、最も多いのが変性関節疾患であることが知られており、その治療法として注目されるのがPAAG関節注射法になります。ここでは、馬の関節炎に対するPAAG治療法の長期経過を評価した知見を紹介します。この研究では、ドイツとデンマークの獣医大学病院において、2010~2014年にかけて、変性関節疾患の確定診断を受けて、PAAG関節注射(2mL、球節または手根関節)による治療が行なわれた43頭の馬における、治療...

  • 馬の敗血症での腹水MMP9濃度

    話題 - 2022/11/21

    馬の腹水検査は、腹腔臓器の病態を反映することが多いため、疝痛などの消化器疾患の診断に応用されています。マトリックスメタロプロテアーゼ九型(MMP-9: Matrix metalloproteinases-9)は、敗血症での内毒素血症において、好中球が活性化されることで生成され、敗血症の重篤度を反映すると言われています。ここでは、敗血症(内毒素血症)を呈した疝痛馬における、腹水MMP-9濃度の有用性を評価した知見を紹介します。この研究で...

  • 馬の寄生疝における腹水NGAL濃度

    話題 - 2022/11/21

    馬の腹水検査は、腹腔臓器の病態を反映することが多いため、疝痛などの消化器疾患の診断に応用されています。一方、“NGAL”(エヌガル)とは、好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(Neutrophil gelatinase-associated lipocalin)の略号で、腎臓前駆細胞の分化誘導因子として同定された蛋白質であり、急性腎不全において尿中および血中での濃度上昇を呈することから、腎疾患の早期診断に応用されています。そして、近年では、腎臓以...

  • 馬の腹水検査での急性期蛋白

    話題 - 2022/11/20

    馬の腹水検査は、腹腔臓器の病態を反映することが多いため、疝痛などの消化器疾患の診断に応用されています。ここでは、疝痛馬の腹水検査における、急性期蛋白濃度の有用性を評価した知見を紹介します。この研究では、デンマークと南アフリカの獣医大学病院において、2008~2011年にかけて、疝痛の診断や治療のために来院した367頭の馬における、血液中および腹水中の急性期蛋白(血清アミロイドエー[SAA]、ハプトグロブリン[Hp])...

  • 馬の球節骨片でのエコー検査

    話題 - 2022/11/19

    近年、馬の小片骨折の診断において、X線では見逃してしまう骨片でも、エコー検査で発見できることが分かってきました。ここでは、競走馬に好発する球節の小片骨折での、エコー検査の診断能を評価した知見を紹介します。この研究では、米国フロリダ州の馬病院において、2016~2020年にかけて、前肢基節骨の近位背側部に小片骨折を発症して、関節鏡による確定診断と治療が実施された56頭(99箇所の病変)のサラブレッド競走馬におけ...

  • 馬の屈曲試験での影響範囲

    話題 - 2022/11/19

    馬の跛行検査における屈曲試験は、非侵襲性で簡易かつ、迅速、安価に実施できて、疼痛箇所を大まかに限局する手法として有用ですが、実際に、屈曲した影響がどの程度の範囲に及んでいるかは不明瞭です。ここでは、健常馬を用いて、遠位肢の屈曲試験と神経ブロックとの関連性を評価した知見を紹介します。参考文献:Kearney CM, van Weeren PR, Cornelissen BP, den Boon P, Brama PA. Which anatomical region determines a positi...

  • 馬獣医による蹄鉗子の使い方

    話題 - 2022/11/18

    馬の跛行検査では、蹄鉗子を用いて蹄底や蹄叉の圧痛反応を確かめる検査法が有用です。しかし、蹄鉗子の使い方は、検査者によって多様であると予測されます。ここでは、蹄鉗子の使い方を、異なる検査者で比較した知見を紹介します。この研究では、先端にセンサーを取り付けた専用の蹄鉗子を用いて、学生、獣医師、獣医師による、蹄底の四箇所への圧迫を10回ずつ実施して、検査者による圧迫力の差異、および、合意限界の幅を算出する...

  • 馬の歯冠部分切除術による抜歯法

    話題 - 2022/11/17

    馬の歯科疾患が悪化すると抜歯することになりますが[1,2]、口腔側から引き抜けない場合には、歯根側や側面から摘出する必要があり[3,4]、術後の合併症を起こし易いという問題があります。ここでは、馬の臼歯の歯冠部分切除術を介して、口腔側からの抜歯を行なうという知見を紹介します。参考文献:Rice MK, Henry TJ. Standing intraoral extractions of cheek teeth aided by partial crown removal in 165 horses (2010-2016). E...

  • 馬の経頬壁での歯内螺子抜歯法

    話題 - 2022/11/17

    馬の歯科疾患の治療のために臼歯を抜くときには、口腔側から罹患歯を掴んで引き抜いたり、円鋸孔を開けて歯根側から罹歯を叩き出す手法が用いられますが、罹患歯が感染していたり、亀裂が入っている場合には、これらの手法が使えないケースもあります。ここでは、馬の臼歯の抜歯法として、最小侵襲性の経頬壁アプローチを介した歯内螺子抜歯法(Minimally invasive transbuccal screw extraction: MITSE)について紹介します。参考...

  • 馬の抜歯方法による予後の違い

    話題 - 2022/11/16

    馬の歯科疾患において、保存療法で難治性の場合には、抜歯による根治療法が選択されることもあります。ただ、馬の歯は、歯根が非常に長いため、歯の抜き方によっては、その後に問題が生じる可能性もあります。ここでは、馬の臼歯の抜歯方法の違いが、治療成績や合併症に与える影響を評価した知見を紹介します。この研究では、1997~2013年にかけて、137頭の馬に実施された162箇所の臼歯の抜歯処置における、医療記録の回顧的調査、...

  • 唾液検査による馬の胃潰瘍の診断

    話題 - 2022/11/15

    馬の胃潰瘍は、有病率の高い消化器疾患であることが知られていますが、特異的な臨床症状に乏しいことから、確定診断のためには内視鏡検査を要します。しかし、胃の内視鏡では、長時間の絶食を要するなど、煩雑さと馬体の負担が大きいという問題があります。一般的には、馬の胃潰瘍には、ウマ扁平胃疾患(ESGD: Equine squamous gastric disease)とウマ腺胃疾患(EGGD: Equine glandular gastric disease)の二種類があり、特に後...

  • 唾液検査による馬の疝痛の予後判定

    話題 - 2022/11/15

    唾液液中に含まれるアルファアミラーゼ(sAA: Salivary alpha-amylase)は、心理的ストレスの指標とされていますが、全身の健康状態が悪化した場合にも増加することが知られています。ここでは、馬のsAA測定値と急性腹症(疝痛)との関連性を調査した知見を紹介します。この研究では、スペインのエストレマドゥーラ大学の大動物病院において、急性腹症のため来院した疝痛馬33頭と、対照馬22頭における、唾液検査(sAAの濃度と活性...

  • 英国の障害競走馬での購入前検査

    話題 - 2022/11/14

    一般的に、日本のサラブレッドのセリでは、レポジトリーと呼ばれる事前検査によって、将来的な競走能力に悪影響を与える異常所見が無いかがチェックされています。一方、英国の障害レースに出走するサラブレッド競走馬では、三歳または四歳の時点で購入前検査が実施されており、その検査結果や、セリの結果をまとめた知見も報告されています。この研究では、1998~2006年にかけて、英国の三箇所の生産地において、購入前検査が実施...

  • 直腸壁を介した馬の大結腸の減圧術

    話題 - 2022/11/11

    直腸壁を介した馬の大結腸の減圧術が試みられています。一般的に、馬の盲腸鼓脹症に対しては、経皮的な減圧術の応用が可能で、また、大結腸左方変位による腎脾間捕捉においても、経皮的に大結腸を穿刺およびガス吸引する治療法が報告されています。そして、今回の研究では、大結腸の鼓脹症に対する潜在的治療法として、直腸壁を介した減圧術が試みられています。この研究では、直腸内で安全に穿刺針を操作するため、針の出し入れが...

  • 凝血弾性解析法の馬への臨床応用

    話題 - 2022/11/11

    馬に対する凝血弾性解析法の応用について一般的に、疝痛馬における血液凝固障害は、播種性血管内凝固(DIC)、蹄葉炎、血栓性静脈炎などの合併症につながり、予後を悪化させる要因になることが知られています。そして、馬の止血機能の評価では、血小板数、線維素原濃度、プロトロンビン時間、抗トロンビン活性、線維素原分解産物濃度、等の指標が測定されます。しかし、これらの血漿成分を基調とした凝集分析では、血液凝固の過程...

  • 馬の仙腸関節のエコー検査

    話題 - 2022/11/10

    馬の仙腸関節部の疼痛は、後躯跛行の原因になることが知られており、原因疾患としては、仙腸関節の不安定症、仙腸靭帯炎、背最長筋腱炎、骨盤の疲労骨折などが含まれます。馬の仙腸関節は、X線検査での評価が難しいため(全身麻酔下での背臥位であれば撮影可能)、診断麻酔による疼痛限局を除けば、エコー検査が数少ない診断方法になります(海外ではシンチグラフィー検査が有用)。ここでは、馬の仙腸関節部の解剖学的構造とエコ...

  • 馬の蹄踵部のエコー検査

    話題 - 2022/11/10

    馬の蹄踵痛を起こす病態の多くは、X線画像では発見できない事から、近年、欧米諸国では、高磁場MRI検査によって診断されています。しかし、日本では、蹄病の画像診断に応用できる高磁場MRI機器は殆どないのが現状です。ここでは、蹄踵痛の病変における、高磁場MRI検査とエコー検査を比較した知見を紹介します。この研究では、ベルギーのリエージュ大学の馬病院において、2016~2019年にかけて、蹄踵痛の診断と治療のために来院した...

  • 馬の腸間膜脈管のエコー検査

    話題 - 2022/11/09

    馬の獣医療におけるエコー検査は、非侵襲性で、迅速かつ簡易に実施できる画像診断法として、多様な疾患での病態精査のために有用であると言えます。ここでは、馬の消化器疾患の診断法として、腸間膜の脈管組織のエコー検査を評価した知見を紹介します。この研究では、英国とスペインの馬病院において、2013~2017年にかけて、大腸または小腸の疾患を呈した疝痛馬54頭における、エコー検査所見の回顧的調査が行なわれました。参考文...

  • 馬の深屈腱の“半切断術”

    話題 - 2022/11/08

    馬の蹄葉炎の外科的治療では、深屈腱の切断術(切腱術)が行なわれますが、腱の機能が完全に損失することで、運動能力低下や蹄関節不安定性などの副作用があります。ここでは、切腱術の変法として、深屈腱の“半切断術”(Hemitenotomy)をしたときの効果を評価した知見を紹介します。この研究では、屠体肢を用いた実験によって(15対の深屈腱、16対の前肢)、深屈腱を二箇所で半切断(背側半分と掌側半分を切断、3cm間隔)または完...

  • 老齢馬に起こる病気の傾向

    話題 - 2022/11/03

    近年では、獣医療の進歩に伴って、馬の寿命も延びてきており、老齢馬の病気や医療ケアにおける重要性も高まってきていると言えます。ここでは、老齢馬に起こる病気の傾向を、総括的に調査した知見を紹介します。この研究では、米国のヴァージニア大学の馬医療センターにおいて、2006~2010年にかけて、病気の診断および治療のために来院した345頭の老齢馬(20歳以上)、および、345頭の若齢馬(20歳未満)における医療記録の回顧的...

  • 老齢馬の疝痛手術での生存率

    話題 - 2022/11/02

    近年では、獣医療の進歩に伴って、馬の寿命も延びてきており、老齢馬の病気や医療ケアにおける重要性も高まってきていると言えます。ここでは、老齢馬の疝痛に対する開腹術における、生存率やそれに関わる因子を調査した知見を紹介します。この研究では、米国のフロリダ州の二次診療病院において、1997~2007年にかけて、疝痛の治療のために開腹術が行なわれた56頭の老齢馬(20歳以上)、および、487頭の対照馬における医療記録の...

  • SAAによる馬の輸送熱の診断

    話題 - 2022/11/01

    血清アミロイドエー(SAA: Serum amyloid A)は、急性期蛋白の一つで、炎症発生から36~48時間で血中に増加することから、炎症病態の早期診断に有用であると言われており、馬においても、呼吸器疾患を探知する目的などで臨床応用されています。ここでは、長距離輸送による炎症病態を早期診断する目的で、SAA測定の有用性を評価した知見を紹介します。この研究では、2016年に三つの目的地に向けて空路輸送された122頭の競技馬におい...

  • SAAによる牝馬の胎盤炎の診断

    話題 - 2022/11/01

    血清アミロイドエー(SAA: Serum amyloid A)は、急性期蛋白の一つで、炎症発生から36~48時間で血中に増加することから、炎症病態の早期診断に有用であると言われており、馬においても、呼吸器疾患を探知する目的などで臨床応用されています。ここでは、妊娠牝馬の胎盤炎を早期診断する目的で、SAA測定の有用性を評価した知見を紹介します。この研究では、実験的に胎盤炎を作成した牝馬、および、健常な対照馬において、血液およ...

  • SAAによる馬の滑膜感染の診断

    話題 - 2022/10/31

    血清アミロイドエー(SAA: Serum amyloid A)は、急性期蛋白の一つで、炎症発生から36~48時間で血中に増加することから、炎症病態の早期診断に有用であると言われており、馬においても、呼吸器疾患を探知する目的などで臨床応用されています。ここでは、滑膜組織の感染を早期診断する目的で、SAA測定の有用性を評価した知見を紹介します。この研究では、ドイツのギーセン大学の馬病院において、四肢の外傷の治療を受けた55頭の馬...

  • 子馬の臍帯炎の予後判定指標

    話題 - 2022/10/27

    ヒト医療に小児科があるのと同様に、子馬の病気に対する獣医療では、成馬とは異なる知識と技術が必要になります。ここでは、臍帯炎が切除された子馬における、生存を左右する因子を解析した知見を紹介します。この研究では、米国のヴァージニア大学の馬医療センターにおいて、2004~2016年にかけて、臍帯炎の外科的切除が行なわれた82頭の子馬における、医療記録の解析、および、生存率低下に繋がる危険因子のオッズ比(OR)が算出...

  • 子馬と成馬での小腸絞扼の違い

    話題 - 2022/10/27

    ヒト医療に小児科があるのと同様に、子馬の病気に対する獣医療では、成馬とは異なる知識と技術が必要になります。ここでは、小腸の絞扼性閉塞における治療成績を、子馬と成馬で比較した研究を紹介します。この研究では、米国の五箇所の獣医大学病院において、2000~2020年にかけて、小腸絞扼を呈して開腹術が実施された41頭の子馬(六ヶ月齢以下)、および、105頭の成馬(2~20歳齢)における、医療記録の回顧的解析、および、生存...

  • 新生子馬の集中治療での予後判定指標

    話題 - 2022/10/26

    ヒト医療に小児科があるのと同様に、子馬の病気に対する獣医療では、成馬とは異なる知識と技術が必要になります。ここでは、集中治療が必要となった新生子馬での、生存に関わる因子を解析した知見を紹介します。この研究では、米国の二箇所の獣医大学病院において、1982~2008年にかけて、集中治療室(ICU)での治療が行なわれた1,065頭の新生子馬(14日齢以下)における、医療記録の回顧的解析が行なわれました。参考文献:Giguer...

  • 立位での馬の去勢における合併症

    話題 - 2022/10/23

    馬の去勢手術では、全身麻酔薬を投与して倒馬にて施術する場合と、鎮静と局所麻酔を投与して立位にて施術する場合があり、立位去勢では麻酔覚醒の事故を防げるという利点があります。ここでは、馬の去勢の術式による合併症発生の違いを評価した知見を紹介します。この研究では、英国の馬病院と往診獣医療において、2002~2004年にかけて、倒馬去勢をした121頭の馬と、立位去勢をした96頭における、医療記録の回顧的が行なわれまし...

  • 馬の去勢での合併症を防ぐには

    話題 - 2022/10/23

    馬の去勢手術は、最も頻繁に実施されるフィールド手術の一つであり、比較的に簡易な診療行為であると認識されがちですが、去勢後の合併症は一定の確率で起こることから、海外では、獣医療訴訟となる案件も多いことが知られています。ここでは、馬の去勢における術後合併症の発生状況、および、発症に関わる危険因子を調査した知見を紹介します。この研究では、2015~2017年において、英国の馬獣医師53人が施術した495頭の去勢にお...

  • 馬の去勢での合併症の発生状況

    話題 - 2022/10/22

    去勢手術は、馬において最も多く実施される外科的処置であり、リスクの少ない手術ではあるものの、合併症も一定確率で発生することが知られています。ここでは、馬の去勢における術後合併症の発生状況や、その発症素因に関する知見を紹介します。この研究では、1998~2008年にかけて、去勢手術が実施された324頭の馬属動物(ラバ10頭とロバ3頭を含む)における医療記録の回顧的解析が行なわれました。参考文献:Kilcoyne I, Watson...

  • 競走馬の不整脈とプアパフォーマンスの関連性

    話題 - 2022/10/21

    一般的に、馬のプアパフォーマンスでは、運動器系および呼吸器系に次いで、心脈管系の疾患が、三番目に多い原因であることが知られていますが、その発生率や、他病態との相互作用については不明な点が多いと言えます。ここでは、競走馬のプアパフォーマンスと不整脈の関連性を調査した知見を紹介します。この研究では、イタリアのミラノ大学の獣医大学病院において、2005~2015年にかけて、プアパフォーマンスの症状を呈した158頭...

  • 馬の心調律障害とプアパフォーマンスの関連性

    話題 - 2022/10/21

    レース中の競走馬がプアパフォーマンスを示したときに、その原因として、心臓の調律障害があるのかもしれない、という研究が行なわれています。参考文献:Marr CM, Franklin S, Garrod G, Wylie C, Smith L, Dukes-McEwan J, Bright J, Allen K. Exercise-associated rhythm disturbances in poorly performing Thoroughbreds: risk factors and association with racing performance. J Vet Cardiol. 2021 Jun;35:14-24.この研究...

  • 外傷の滑膜侵襲での造影検査

    話題 - 2022/10/20

    一般的に、馬が四肢に外傷を負ったときに、滑膜組織(関節、腱鞘、滑液嚢など)に侵襲が及んでしまうと、難治性の細菌性滑膜炎を続発して、予後不良になる危険性が高いことが知られています。このため、特に関節や腱鞘に近い箇所に切り傷を負った馬においては、その外傷が滑膜侵襲を伴っているか否かを、初診の段階で確定診断しておくのが極めて重要となります。たとえ、見た目が小さなキズでも、それが深部に及んで、関節腔や腱鞘...

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プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: 40代
住所: 茨城県
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

取り上げて欲しいトピックがあれば下記まで
E-mail: rowdyponies@gmail.com

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