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カテゴリ:馬の飼養管理のエントリー一覧

  • 母馬の肥満と子馬の出生体重の関係

    馬の飼養管理 - 2022/11/14

    近年、サラブレッドの繁殖分野では、子馬の出生体重が増加傾向にあり、生後の子馬への影響も懸念されています。ここでは、母馬の肥満や内分泌機能と、子馬の出生体重との関連性を調査した知見を紹介します。この研究では、英国のロスデール馬病院の研究者たちが、2013年の繁殖期に一つの繁殖牧場を対象として、66頭のサラブレッド繁殖牝馬における体重、体格(BCS)、子馬の出生体重、および、内分泌機能の検査を実施しています。...

  • 老齢馬の行動と放牧飼いの関連性

    馬の飼養管理 - 2022/11/03

    近年では、獣医療の進歩に伴って、馬の寿命も延びてきており、老齢馬の福祉に則した飼養管理法の確立が重要になってきています。ここでは、老齢馬の一日の行動様式を、異なる飼養管理環境で比較した知見を紹介します。この研究では、オーストラリアの五箇所の牧場において、老齢馬(20歳以上)または慢性跛行で休養中の馬を対象として、頭絡に取り付けた自動追跡装置を用いて、厩舎飼い、パドック飼い、放牧飼いにおける行動様式の...

  • 馬の骨折と蹴傷の関連性

    馬の飼養管理 - 2022/10/13

    馬の骨折が発症する原因は、馬の用途によって多様ですが、全般的な馬の骨折の発症要因を解明しようとする試みも成されています。下記の研究では、スイスの二箇所の獣医大学病院において、1990~2014年にかけて、骨折の診断や治療のために来院した1,144頭の馬における、医療記録の解析が行なわれました。参考文献:Donati B, Furst AE, Hassig M, Jackson MA. Epidemiology of fractures: The role of kick injuries in equine frac...

  • 馬の肢巻きの圧はどれくらい持続する?

    馬の飼養管理 - 2022/10/05

    馬の四肢に巻かれるバンテージについて、皮膚に対する圧迫力がどれくらい持続するのかを検証した研究を紹介します。参考文献:[1] Canada NC, Beard WL, Guyan ME, White BJ. Measurement of distal limb sub-bandage pressure over 96 hours in horses. Equine Vet J. 2017 May;49(3):329-333.[2] Canada NC, Beard WL, Guyan ME, White BJ. Effect of bandaging techniques on sub-bandage pressures in the equine distal limb,...

  • 馬の買い手のための購入前検査

    馬の飼養管理 - 2022/10/03

    ホースマンにとって、馬を購入することは、新たなライフパートナーに出会う楽しみの瞬間であると同時に、その後の飼養管理にコミットしていく意味では、慎重を期さなければいけないタイミングでもあります。このため、その馬の健康状態を適正にチェックするため、獣医師による購入前検査が実施されることが一般的です。ここでは、馬の買い手の立場から見た、購入前検査のポイントについて紹介します。参考資料:Joan Norton, VMD, ...

  • ポニーのダイエット方法

    馬の飼養管理 - 2022/10/02

    一般的に、馬の品種のなかでも、ポニーは肥満を起こし易いことで知られており、また、肥満による蹄葉炎や高脂血症などの健康障害を続発しやすいと言われています。ここでは、体格の小さいポニーのダイエット方法に関する知見を紹介します。参考資料:Fat Horse Slim. A practical guide for managing weight loss in horses: Blue Cross.Five Tips To Help A Smaller Pony Lose Weight. ILoveHorses, Horse Care: Oct15, 2016.Jone...

  • 馬の胃潰瘍サプリは毎日あげても大丈夫?

    馬の飼養管理 - 2022/10/01

    馬は胃潰瘍を起こし易い動物であることが知られており、その要因としては、一日中コンスタントに胃酸が分泌されること、および、胃袋の上半分を占める扁平上皮部がpH変化に弱い構造であること、などが挙げられています。また、レースや長距離輸送など、ストレスの多い馬ほど、胃潰瘍を発症しやすいことも知られています。一般的に、自然な環境で生活している馬では、一日の3/4以上の時間を、青草を食むことに費やすため、唾液や粗...

  • 厩舎に音楽を流すことの効能

    馬の飼養管理 - 2022/09/28

    馬が飼養されている厩舎では、BGMとしてクラシック音楽を流されている事がありますが、実際に馬に対してどのような効果がもたらされているのか、という研究も実施されています。参考資料:Classical Music Could Help Your Horse De-stress. Horse Illustrated: Nov7, 20116.Why You Should Play Music for Your Horse. I love horses: Aug28, 2020.Barn Beat: What Music Style is Best for Horses? EquiNews: May13, 2013.タイ国...

  • 馬の鞍傷への対処法

    馬の飼養管理 - 2022/09/26

    鞍(Saddle)は、ヒトが馬に騎乗するときに使用する馬具の一つで、腹帯で馬の背中に固定されることで、騎乗者の体を馬上で安定して支持する場所を提供することに加えて、馬の背中を保護する機能を担っています。もともと馬の骨格は、物を運ぶための進化をしていないため、馬の背中の形状は、ヒトの下半身の形状とは大きく異なります。このため、鞍は人馬の接点をもたらし、騎座での扶助を介したコミュニケーション経路となり、さら...

  • 安全な馬の筋注方法

    馬の飼養管理 - 2022/09/25

    ホースマンの中には、馬に筋肉注射するときの手法について不安を持っている方もいらっしゃるかもしれません。一般的に、馬に対する薬剤の筋肉内投与は、抗生物質等の投与経路として用いられ、原則として、獣医師に投薬処置を実施してもらうことが推奨されます。しかし、通常の抗生物質は、五日間の連続投与を要することから(場合によっては七日間や十日間投与することもある)、往診料が高騰するのを避けるため、獣医師の指導に則...

  • 馬の経口投与の方法

    馬の飼養管理 - 2022/09/25

    一般的に、馬に治療薬を投与する場合には、数日間にわたる投薬を要することが多いため、獣医師の往診料の高騰を避けるため、クライアント自身が投与することが多いですが、この際には、筋内投与や静脈内投与に比較して、馬主や飼養管理者が内服薬を経口投与させる方法がより安全になります。例として、フレグモーネや輸送熱に対する抗生物質投与では、通常は、五日間または十日間にわたる投与となるため、注射針の穿刺を要する筋注...

  • 安全な馬の点眼方法

    馬の飼養管理 - 2022/09/24

    ホースマンの中には、馬の目薬がうまく差せずに苦労されている方もいらっしゃるようです。一般的に、馬の眼病を治療するためのクスリは、筋注ではなく局所的に投与する場合が多いですが、点眼したクスリは、すぐに涙で流れてしまうため、一日に3回以上の点眼を要することが殆どです。このため、眼病の治療に際しては、獣医師が処方した目薬を、馬主や飼養管理者が自ら点眼しなくてはいけない事が多いと言えます。その際、点眼処置...

  • 馬の5つの自由

    馬の飼養管理 - 2022/09/23

    馬をはじめとする飼育動物たちは、本来の自然界での生活を送ることはできず、制限された環境で飼養されています。このため、私たち人間には、飼育動物が可能な限り快適で、可能な限り苦痛を受けずに暮らしていけるようにする義務と責任があります。そこで、1960年代の英国では、飼育動物の管理方法を改善し、動物の福祉を確保することを目的として、「動物の5つの自由」(The Five Freedoms for Animal)という下記の理念が定めら...

  • 馬のリハビリ療法:10個の重要事項

    馬の飼養管理 - 2022/09/22

    馬の運動器疾患のなかでも、腱や靭帯、関節組織の損傷は、治癒に長期間を要することが多く、その治療期間中には、筋委縮によるパフォーマンスの低下を起こすことが一般的です。近年、馬の獣医療においては、ヒト医療におけるリハビリ療法と同様に、長期間の病気療養で下がってしまった馬の競技能力を、如何に短期間かつ有効に回復させていくか、という理念が生まれ、その技術や知見が深まってきています。ここでは、そのような馬の...

  • 馬の旋回癖への対処法

    馬の飼養管理 - 2022/09/21

    馬の旋回癖とは、馬房の中で、円を描くように歩き回る動作を持続的に繰り返す異常行動を指し、サク癖や熊癖と並んで、馬の悪癖の一つに挙げられています。馬によっては、旋回するだけでなく、壁を蹴ったり前掻きする行動を伴うこともあり、また、パドック放牧に出したときにも旋回を繰り返す個体も見られます。ここでは、馬の旋回癖への対処法について紹介します。参考資料:Khawaja AA. Horse Stall Anxiety: All You Need to kno...

  • 馬の拍車キズの対処法

    馬の飼養管理 - 2022/09/20

    ホースマンの皆様から、拍車キズ(Spur marks)への対処法について質問を頂くことがあります。ここでは、馬の拍車キズの病因や予防法などに関する知見を紹介します。英国のハートプリー大学の研究[1]では、馬の拍車キズと騎乗者の拍車タイプについて、ホースマンへの聞き取り調査が行なわれました。その結果、拍車の長さが32mm以上の場合、拍車キズを起こす危険性が有意に高かったことが示唆されており、また、拍車の先端構造が回...

  • 馬の寝起きを制限する飼養法

    馬の飼養管理 - 2022/09/19

    馬の寝起きを制限することのメリット馬は他の家畜と異なり、起立装置という解剖学的な特異性があるため、長期間に渡って駐立したまま生活できるという動物学的な特徴があります。このため、馬が馬房内で寝起きするのを制限して、駐立させたまま繋留する管理方法が実施可能となり、幾つかのメリットがあります。馬の年齢や体力にもよりますが、通常、一ヶ月程度であれば、馬は寝起きせずに生活することが出来ます。馬の寝起き制限が...

  • 馬装で不機嫌になる馬

    馬の飼養管理 - 2022/09/18

    馬が馬装されるときに不機嫌になるのは、一般的なことだと思われているかもしれません。しかし、英国の跛行研究者であるスー・ダイソン博士によると、馬の疼痛を上手に管理してあげることで、そのような行動が改善されることも多いと言います。参考資料:Betsy Lynch. Grumpy Horse While Tacking and Mounting? That’s Not Normal. The Horse, Topics, Behavior, Pain Managemen: Jan 29, 2022.Millares-Ramirez EM, Le Jeune SS....

  • アルファルファに関する4つの誤解

    馬の飼養管理 - 2022/09/17

    馬の飼料としてのアルファルファには、栄養学的なメリットが多いのですが、一方で、幾つかの誤解も持たれているようです。ここでは、アルファルファ乾草に関して、よく耳にする4つの誤解を紹介します。参考資料:Heather Smith Thomas. Four Misconceptions About Alfalfa. The Horse, Topics, Article, COPD, Heaves & RAO, Cushing's Disease, Hay, Kidney Problems, Laminitis (Founder), Metabolic Syndrome, Nutrition, Nutr...

  • 運動と飼料の管理で馬のコズミ予防を

    馬の飼養管理 - 2022/09/15

    ホースマンの中には、コズミをよく起こす馬の管理に苦労されている方もいらっしゃるようです。コズミとは、競走や競技のあとの数時間で、筋炎による痛みなどで強直性の歩様を示している症状を指すことが一般的です。馬のコズミは、単なる筋肉痛によるものが殆どですが、重度や頻発する場合には、強度運動によって骨格筋が融解する病気を起こしているケースもあり、これを労作性の横紋筋融解症と呼んでいます。ここでは、この横紋筋...

  • 馬の寝違えの対処法

    馬の飼養管理 - 2022/09/13

    ホースマンの皆様は、寝違えた馬を助け起こした経験が少なからずあると思いますが、ひとつやり方を間違えると、ヒトも馬も深刻なケガをする危険があります。ここでは、馬の寝違えに対する正しい対処法についてまとめてみます。参考資料:Morgan KD. What is Stall Casting? Sports N’ Hobbies: Aug30, 2022.Summer W. Why Horses Cast and Ways to Help. ILoveHorses: Oct16, 2020.Steffanus D. Cast Horses: What To Do. Paulick ...

  • オス馬のシースの洗浄

    馬の飼養管理 - 2022/09/12

    オス馬のシースの解剖学ホースマンにとって、洗体やブラシ掛けなどの手入れは、楽しい仕事だと思いますが、シース(陰茎鞘)の洗浄となると、少し躊躇してしまうのかもしれません。しかし、オス馬のシースを定期的に洗浄することは、陰部の痛みや不快感を抑えるだけでなく、下部尿路の感染予防にもつながる非常に重要な作業になります。オス馬のシースは、馬の外陰部の構造物を指し、外鞘、包皮、陰茎の3つから成っています。通常...

  • 秋の疝痛を防ぐ7つの対策

    馬の飼養管理 - 2022/09/11

    馬における秋の疝痛馬の疝痛のなかでも、便秘疝などの一部の病気は、晩夏から初冬にかけて増加する傾向にあることが知られています。それには、数多くの因子が関与しており、①気温低下に伴って馬の飲水欲が下がること、②馬の食欲が増して早食いをしやすくなること、③牧場等では給餌内容が生草から乾草に変わっていく時期であること、などが含まれます。ここでは、これらの諸要因を踏まえて、秋季に馬が疝痛を発症するのを未然に防...

  • 蹄葉炎の馬における飼養管理

    馬の飼養管理 - 2022/09/10

    蹄葉炎になった馬に対する飼養管理で悩んでいるホースマンも多いのかもしれません。蹄葉炎の馬において、体重を少し絞って、罹患蹄への負荷を軽減するのが良い場合があります(理想体重の約一割減)。その場合でも、急激にエサの量を減らすのではなく、給餌量は体重の1.5%を維持するようにします。なお、ボディコンディションスコアは、9段階中の5を維持するように努め、体重計のない牧場等では、胸囲と体長から体重を計算するこ...

  • 膝蓋骨が上方固定したときの対処法

    馬の飼養管理 - 2022/09/09

    馬の膝蓋骨上方固定について時々、ホースマンの方々から、「馬の後膝が脱臼した!」という緊急電話を頂くことがあります。そのような場合、馬が後肢を伸ばした状態で突っ張ってしまい、飛節や膝関節を曲げられなくなった状態を指しています(球節は少し曲げ伸ばし可)。解剖学的には、馬の膝蓋骨の下方に付いている内側膝蓋靭帯が、大腿骨の内側滑車の上端に引っ掛かっることによって発症し、膝蓋骨の上方固定というのが病名になり...

  • 馬の喉詰まりを予防する10個の対策

    馬の飼養管理 - 2022/09/06

    ホースマンの中には、頻繁に喉詰まりを起こす馬に苦労されている方もいらっしゃるのかもしれません。喉詰まりとは、食道梗塞のことを指し、食道に飼料が詰まって通過障害を起こす病気です。また、喉詰まりが悪化すると、誤嚥性肺炎を続発して命に関わることもあるので、シッカリとした予防対策を取ることが大切です。喉詰まりは高齢馬に好発することが知られており、15歳以上の馬では、食道梗塞を起こすリスクが3.1倍も高いことが...

  • 馬の繋靭帯損傷への装蹄療法

    馬の飼養管理 - 2022/09/05

    馬の繋靭帯損傷について繋靭帯は、馬の肢端にある結合組織の一つで、球節の支持機能を担う重要な構造物になります。馬の繋靭帯は、管骨近位部に起始し、管部中央で内外脚に分岐したあと、内側の種子骨に付着しています。この種子骨の遠位端には、繋骨後面に繋がっている種子骨靭帯があり、この3つの構造物(繋靭帯、種子骨、種子骨靭帯)が懸垂装置というユニットとして、球節をハンモックのように後ろから支える役目を果たしてい...

  • 失明した馬の管理法

    馬の飼養管理 - 2022/09/03

    馬の失明について馬における失明は、白内障や馬回帰性ブドウ膜炎(月盲)が原因となって起こる場合が多く、また、創傷性角膜炎、重度外傷、感染などから失明にいたる症例もあります。一般的に、1~2%の馬がその生涯で少なくとも一方の眼の失明に至ることが知られています。幸いにも、馬が失明するときには、徐々に視覚が不自由になっていくため、視野の片側または全体からの情報に頼らないよう順応するため、驚くほど上手に失明に...

  • 突然の重度跛行での見分け方

    馬の飼養管理 - 2022/09/02

    馬が突発的に重度の跛行を示したときには、どんな病気が疑われるのでしょうか。馬の健康問題で一番多いのは跛行ですが、通常では、軽度な歩様異常が徐々に悪化したり、人馬転などの事故の後に跛行を呈します。しかし、時には、まったく荷重できないような非常に重篤な跛行(不負重性跛行)が、前兆も無く、急性発現性に見られることがあります。そのような馬では、速やかに原因を突き止めて、適切な処置を施すことが重要になります...

  • つまずく馬は要注意

    馬の飼養管理 - 2022/09/01

    ホースマンの中には、自馬が頻繁につまづく事を心配されている方もいらっしゃるようです。つまずきは、トレーニングの妨げになったり、パフォーマンス低下になる以外にも、人馬転のリスクが増えることで、ヒトと馬の両方の健康と福祉に有害と言えます。ここでは、つまずく馬における発生要因や対策について紹介します。参考資料:Rachel Gottlieb, DVM. Why Does My Horse Stumble After Jumping? The Horse, Topics, Arthritis & ...

  • 馬の輸送前には電解質補給を

    馬の飼養管理 - 2022/09/01

    馬の発汗と電解質損失馬は発汗によって多量の電解質を損失することが知られており、輸送中に汗をたくさんかくことで、筋肉の活動に必要な電解質を使い切ってしまう危険もあります。幸いにも、輸送する時には、前もって電解質サプリメントを補給しておくことで、枯渇するリスクを減らせるという知見が示されています。カナダのオンタリオ大学の研究では、約8リットル(2ガロン)の低張性電解質液を馬に摂取させることで、筋細胞への...

  • 馬のサク癖と疝痛は関係している?

    馬の飼養管理 - 2022/08/31

    馬のサク癖の原因ホースマンの中には、自馬のサク癖にどう対処すべきか?という疑問を持っている方もいらっしゃるようです。サク癖は、Cribbingまたはグイッポと呼ばれ、前歯で固定された物体を咥えて、それを支点にして頭頸を屈曲させながら空気を飲み込む動作を指します。サク癖する馬の割合は、2~10%になるとも言われています。馬のサク癖は、単なる「クセ」ではなく、人間で言うところの強迫性障害(Obsessive-compulsive dis...

  • 馬の反復トレーニングは3回まで?

    馬の飼養管理 - 2022/08/31

    馬のトレーニングでの反復練習に関する知見が発表されています。ドイツのギーセン大学の研究者は、馬の反復トレーニングについて研究しています。一般的に、ホースマンが馬をトレーニングする時に、同じ動作を何回反復させるかに関しては、トレーナーが感覚的に判断することが多いそうですが、同研究者によると、反復トレーニングの回数が多すぎれば、時間のロスになるだけでなく、馬が退屈してしまう結果になると述べています。こ...

  • 子馬をロープで眠らせる方法

    馬の飼養管理 - 2022/08/26

    子馬に対するロープ圧迫による傾寝法参考文献:Toth B, Aleman M, Brosnan RJ, Dickinson PJ, Conley AJ, Stanley SD, Nogradi N, Williams CD, Madigan JE. Evaluation of squeeze-induced somnolence in neonatal foals. Am J Vet Res. 2012 Dec;73(12):1881-9.子馬の獣医的処置に際しては、その子馬の気性や性格が難しい場合には、保定に多くの人手を要したり、獣医師や子馬自身に怪我の危険が伴う事もあります。そのようなケー...

  • 歩様解析で見えたピアッフェの凄さ

    馬の飼養管理 - 2022/08/25

    馬のピアッフェの歩様解析ピアッフェ(Piaffe)とは、上級レベルの馬場馬術で実施される歩法で、斜対肢を同時に挙上させ、前進することなくリズミカルに跳ねる動きを指します。いわば、収縮速歩やパッサージュから更に収縮を強め、その場で速歩をしているような歩様になります。これは、かなり難易度の高い歩法であり、強靭さと安定性、自得姿勢(Self-carriage:馬が自分でバランスとリズムを維持する状態)を要することから、こ...

  • 放牧は腱や靭帯を強くする?

    馬の飼養管理 - 2022/08/25

    馬の腱靭帯疾患について馬の下肢における腱靭帯疾患は、跛行の原因として重要であり、休養理由の13~18%、引退原因の33%を占めるという調査結果もあります。しかし、馬を放牧させる時間を増やすというシンプルな飼養管理の工夫によって、このような腱靭帯の病気を減らせるという研究結果が示されています。参考資料:Alexandra Beckstett, The Horse Managing Editor. Turnout Time Can Reduce Horses’ Risk of Soft Tissue Injury...

  • 蹄踵の低い馬への装蹄療法

    馬の飼養管理 - 2022/08/24

    蹄踵の低さについてホースマンの中には、蹄踵の低い馬を管理していくのに苦労されている方も多いようです。特に、乗馬に転用された直後の競走馬においては、蹄踵がかなり低い形状の蹄が多いと言われています。一般的には、馬に起こる慢性跛行の三分の一以上は、実は蹄踵に原因があるとも言われており、ローヒール(蹄踵が低い状態)およびアンダーランヒール(蹄尖角度よりも蹄踵角度のほうが小さい状態)などの蹄踵の異常は、とて...

  • 釘を踏んでも抜かないで!

    馬の飼養管理 - 2022/08/22

    馬を裏掘りしようと肢を上げさせたとき、もし、蹄底に釘が刺さっているのを見つけたら、どう対処するのが正しいでしょうか?正解は、「釘を抜かずに獣医師を呼ぶ」です。ホースマンの直感としては、速やかに釘を抜去して、消毒処置などを施したくなると思います。しかし、一番大切なことは、釘の先端がどこまで深く刺さっていて、蹄内部のどの構造物に達しているかを見極めることになります。何故なら、釘の刺さり方によっては、か...

  • 乾草を先に与えて疝痛予防

    馬の飼養管理 - 2022/08/22

    ホースマンの中には、自馬が頻繁に疝痛を起こすことにお悩みの方もいらっしゃるようです。馬の疝痛とは、消化器疾患によって疼痛反応を示している状態を指す用語で(症状名であり診断名ではない)、現在でも、馬の死亡原因の第一位は疝痛だとも言われます。軽度疝痛を繰り返す馬においては、胃潰瘍や寄生虫感染など、潜在的要因を持つケースもありますが、消化管の蠕動機能の低下が起きていて(加齢、疲労、季節性、子馬のときの寄...

  • 馬の軟腫:放置か治療かの見分け方

    馬の飼養管理 - 2022/08/20

    馬の軟腫について、放っておいても大丈夫なのか、それとも治療すべきか、という判断にお困りのホースマンも多いようです。一般的に、“軟腫”(英語名:Windpuffs)と呼ばれるのは、後肢の球節の後ろに、柔らかく盛り上がった腫れが生じている状態を指します。球節の後面には、2つの腱(深屈腱と浅屈腱)が走行しており、この部位では、腱が摩擦なく滑走できるように、潤滑液(腱鞘液)を含んだ袋(腱鞘包)に包まれています。軟腫...

  • 馬の鎮痛剤は毎日飲ませても安全?

    馬の飼養管理 - 2022/08/19

    ホースマンのなかには、馬に鎮痛剤を毎日飲ませ続けても大丈夫なのか?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるようです。一般的に、馬の健康問題の八割は運動器疾患であり、そのうち、関節炎が占める割合が最も多いと言われています(飛節内腫、ナビキュラー病、リングボーン、膝関節炎、球節炎など)。このため、15歳以上の乗馬の競技馬において、慢性的な関節痛による跛行やプアパフォーマンスを呈する個体も多く、そのような関節...

  • ハミが馬の口内に与える影響

    馬の飼養管理 - 2022/08/18

    ハミによる口内病態の調査ハミ(銜)は頭絡の一部として、馬の口内の歯槽間縁(切歯と臼歯の隙間)に設置されており、手綱を介してライダーの細かい扶助を馬に伝える役目を担っています。ヒトが馬に乗ることにおいて、ハミは鐙(アブミ)と並んで、歴史上も重要な発明の一つであると言えます。しかし、ハミは、敏感な口腔粘膜に作用させているため、ムチや拍車以上に、注意して使う必要のある馬具なのかもしれません。近年では、ハ...

  • 馬を夜間だけ放牧させるメリット

    馬の飼養管理 - 2022/08/18

    馬の夜間だけ放牧させることの利点について紹介されています。一般的に、厩舎飼いされている馬であっても、一定の時間を放牧場で過ごすことで、馬房で退屈する時間が減らせるため、気性や性格が温和になったり、サク癖や熊癖などの悪癖を予防できるというメリットがあります。また、牧草地に放すことが可能であれば、新鮮な青草を摂取させることが可能となって、ミネラルや電解質の不足を補って健康状態の向上につながるだけでなく...

  • 乗馬のDDSPはクスリで治せる

    馬の飼養管理 - 2022/08/17

    乗馬のDDSPについてDDSPとは、軟口蓋背方変位(Dorsal displacement of soft palate: DDSP)の略称で、特に、競走馬などの襲歩運動をする馬において問題となる上部気道疾患です。この病気では、本来は軟口蓋の上に乗っかっている喉頭蓋が、その下方に落ち込んでしまい、軟口蓋が気管の入り口を部分的に閉塞するため、呼吸器雑音や発咳、運動不耐性(プアパフォーマンス)を起こしてしまいます。このDDSPと、下部気道炎症とのあいだ...

  • 馬の飼養管理における7つの誤解

    馬の飼養管理 - 2022/08/16

    馬の飼養管理について、昔からホースマンのあいだで言われている通説がありますが、その中には勘違いや誤解も含まれているようです。今回は、そのような誤解を7つ紹介します。参考資料:Janicki KM. 7 Equine Nutrition Myths Busted. The Horse, Topics: Jan3, 2022.誤解1:馬は本能的に足りない栄養素を知っている馬が土や砂、コンクリの壁などを舐めていると、馬自身が体に不足している栄養素を感じていて、本能的にそれを補...

  • 馬の救急箱に準備するものリスト

    馬の飼養管理 - 2022/08/14

    馬の救急箱について牧場や乗馬クラブでは、急な馬の怪我や病気に備えて、救急箱に色々な物品が準備されていると思います。ここでは、そのような救急箱に準備しておく物のリストの一例を紹介します。基本的に、海外の馬関連情報源を参照していますが(下記リンク)、日本において獣医師の処方が必要となる物品や薬品は別記又は省略しています。また、あくまで一つの例ですので、個々の牧場やクラブでの病気の発生状況を見て、必要な...

  • 高齢馬の飼養管理の基礎

    馬の飼養管理 - 2022/08/14

    自馬が高齢になりつつあるホースマンの中には、飼料に関する疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。近年の栄養学や獣医学、飼養管理に関する知見の蓄積によって、馬は高齢になっても活躍できる時代になってきました。しかし、栄養学の発展で分かってきたのは、高齢馬には特有のエサが必要という事だけでなく、給餌内容を変更するタイミングには個体差が大きいということです。つまり、高齢馬用のエサに変更する時期は、年...

  • 馬の繋皹での常在菌の役割

    馬の飼養管理 - 2022/08/13

    馬の繋皹がなかなか治らず苦労しているというホースマンの声を頂きました。繋皹は、馬の繋部の後面に起こる多因子性皮膚炎で、正角化過角化症(Orthokeratotic hyperkeratosis)の病態を取ることが知られています[1]。罹患部位は、肉芽腫性から葡萄状の病変となり、抗生物質や医療用シャンプーによる治療が行なわれますが、病変が難治性であったり、再発しやすいなど、飼養管理者を悩ませる病気です。ここでは、馬の繋皹における皮...

  • 熱射病の予防には競技前のクールダウン

    馬の飼養管理 - 2022/08/12

    馬の熱射病を予防する方策として、競技前のクールダウンが推奨されています。熱射病とは、暑熱や運動による体温上昇に、発汗による脱水が重なって、体温調節がうまく出来なくなり、深刻な健康障害をきたす病気を指します。馬においては、特に、総合馬術の野外走行競技においては、熱射病になる危険性が高いことが知られています。このため、この競技の開始前に馬体をクールダウンさせることで、熱射病の予防を図るという手法が提唱...

  • ハダシの馬が金メダル

    馬の飼養管理 - 2022/08/12

    ハダシで金メダルを取った障害飛越馬が話題になりました。昨年の東京オリンピックの障害飛越では、スウェーデンが団体で金メダルを獲りましたが、そのうちの2頭(オールイン号とキングエドワード号)は、ハダシつまり裸蹄(Barefoot)で競技に参加しました。FEI獣医局長のゴーラム・エイカーストーム氏は、もし裸蹄がその馬に合っていて、正しい管理と環境を伴うのであれば、裸蹄で競技に参加することは好ましいことだ、と述べて...

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プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: 40代
住所: 茨城県
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

取り上げて欲しいトピックがあれば下記まで
E-mail: rowdyponies@gmail.com

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