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2022年08月のエントリー一覧

  • ハミが馬の口内に与える影響

    馬の飼養管理 - 2022/08/18

    ハミによる口内損傷の調査ハミ(銜)は頭絡の一部として、馬の口内の歯槽間縁(切歯と臼歯の隙間)に設置されており、手綱を介してライダーの細かい扶助を馬に伝える役目を担っています。ヒトが馬に乗ることにおいて、ハミは鐙(アブミ)と並んで、歴史上も重要な発明の一つであると言えます。しかし、ハミは、敏感な口腔粘膜に作用させているため、ムチや拍車以上に、注意して使う必要のある馬具なのかもしれません。近年では、ハ...

  • 馬を夜間だけ放牧させるメリット

    馬の飼養管理 - 2022/08/18

    馬の夜間だけ放牧させることの利点について紹介されています。一般的に、厩舎飼いされている馬であっても、一定の時間を放牧場で過ごすことで、馬房で退屈する時間が減らせるため、気性や性格が温和になったり、サク癖や熊癖などの悪癖を予防できるというメリットがあります。また、牧草地に放すことが可能であれば、新鮮な青草を摂取させることが可能となって、ミネラルや電解質の不足を補って健康状態の向上につながるだけでなく...

  • 馬の治療蹄鉄によって血流障害?

    話題 - 2022/08/17

    馬の装蹄療法に用いられる蹄鉄の作用が調査されています。参考文献: Mieszkowska M, Adamiak Z, Holak P, Głodek J, Jastrzębska E, Wolińska K, Mieszkowski M. The Effect of Horse Shoeing with Egg Bar Shoes and Shoes with Wedge Pads on the Results of Thermal Imaging of the Equine Distal Limb. Animals (Basel). 2021 May 21;11(6):1479.この研究では、エッグバー蹄鉄、および、ヒールパッド(蹄踵を挙上させる楔形の...

  • 乗馬のDDSPはクスリで治せる

    馬の飼養管理 - 2022/08/17

    乗馬のDDSPについてDDSPとは、軟口蓋背方変位(Dorsal displacement of soft palate: DDSP)の略称で、特に、競走馬などの襲歩運動をする馬において問題となる上部気道疾患です。この病気では、本来は軟口蓋の上に乗っかっている喉頭蓋が、その下方に落ち込んでしまい、軟口蓋が気管の入り口を部分的に閉塞するため、呼吸器雑音や発咳、運動不耐性(プアパフォーマンス)を起こしてしまいます。このDDSPと、下部気道炎症とのあいだ...

  • 馬の飼養管理における7つの誤解

    馬の飼養管理 - 2022/08/16

    馬の飼養管理について、昔からホースマンのあいだで言われている通説がありますが、その中には勘違いや誤解も含まれているようです。今回は、そのような誤解を7つ紹介します。参考資料:Janicki KM. 7 Equine Nutrition Myths Busted. The Horse, Topics: Jan3, 2022.誤解1:馬は本能的に足りない栄養素を知っている馬が土や砂、コンクリの壁などを舐めていると、馬自身が体に不足している栄養素を感じていて、本能的にそれを補...

  • 盲導“馬”の普及と課題

    未分類 - 2022/08/16

    介助動物としてのミニチュアホースが話題になっています。一般的に、馬と言えば競走馬のレースや、乗馬の競技を思い浮かべますし、障害者のための介助動物といえば、盲導犬などのイヌを思い浮かべることが多いのかもしれません。しかし、2019年に、アメリカの運輸省は、盲導“馬”として使用されているミニチュアホースが、飛行機に搭乗することを許可すると発表しました。その結果、実際にミニチュアホースを連れて空の旅をエンジョ...

  • 馬の“ヘルペス禍”にはワクチンより行動制限?

    話題 - 2022/08/15

    馬の“ヘルペス禍”についてご存じのように、ヒト社会が“コロナ禍”に見舞われてから二年以上が経ち、ワクチンの普及に伴って、ようやく事態の沈静化に向かいつつあります。一方、欧州のウマ社会における“ヘルペス禍”は、一年半が経った現在も、未だに深刻なエピデミック(地域的大流行)が続いています。通常、馬ヘルペスウイルス1型(EHV-1)は、肺炎・流産・神経症状などを起こし、日本では馬鼻肺炎の病原体として繁殖地でのワク...

  • 馬の文献:喉嚢蓄膿症(Munoz et al. 2008)

    文献 - 2022/08/15

    「馬の喉嚢の外側区画に対する起立位手術での外科的アプローチ:忘れられていたガーム手技の改変」Munoz JA, Stephen J, Baptiste KE, Lepage OM. A surgical approach to the lateral compartment of the equine guttural pouch in the standing horse: modification of the forgotten "Garm technique". Vet J. 2008; 177(2): 260-265.この研究論文では、馬の喉嚢蓄膿症(Guttural pouch empyema)および類軟骨形成(Chondroid f...

  • 馬の救急箱に準備するものリスト

    馬の飼養管理 - 2022/08/14

    馬の救急箱について牧場や乗馬クラブでは、急な馬の怪我や病気に備えて、救急箱に色々な物品が準備されていると思います。ここでは、そのような救急箱に準備しておく物のリストの一例を紹介します。基本的に、海外の馬関連情報源を参照していますが(下記リンク)、日本において獣医師の処方が必要となる物品や薬品は別記又は省略しています。また、あくまで一つの例ですので、個々の牧場やクラブでの病気の発生状況を見て、必要な...

  • 高齢馬の飼養管理の基礎

    馬の飼養管理 - 2022/08/14

    自馬が高齢になりつつあるホースマンの中には、飼料に関する疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。近年の栄養学や獣医学、飼養管理に関する知見の蓄積によって、馬は高齢になっても活躍できる時代になってきました。しかし、栄養学の発展で分かってきたのは、高齢馬には特有のエサが必要という事だけでなく、給餌内容を変更するタイミングには個体差が大きいということです。つまり、高齢馬用のエサに変更する時期は、年...

  • 馬の繋皹での常在菌の役割

    馬の飼養管理 - 2022/08/13

    馬の繋皹がなかなか治らず苦労しているというホースマンの声を頂きました。繋皹は、馬の繋部の後面に起こる多因子性皮膚炎で、正角化過角化症(Orthokeratotic hyperkeratosis)の病態を取ることが知られています[1]。罹患部位は、肉芽腫性から葡萄状の病変となり、抗生物質や医療用シャンプーによる治療が行なわれますが、病変が難治性であったり、再発しやすいなど、飼養管理者を悩ませる病気です。ここでは、馬の繋皹における皮...

  • 馬を天国に送るという獣医師の責務

    診療 - 2022/08/13

    馬を天国に送るということは、獣医師にとってもホースマンにとっても辛い瞬間です。しかし、正しく安楽殺を実施することで、馬の福祉とウェルフェアに貢献できる一面もあります。昨今の日本でも、馬の安楽殺について関心が持たれる事象もありました。ここでは、馬の安楽殺に関する海外の知見をご紹介いたします。注意事項:本記事は、動物の安楽殺に関する内容を含みます。ご不快に感じられる記述もあるかもしれませんので、ご心配...

  • 熱射病の予防には競技前のクールダウン

    馬の飼養管理 - 2022/08/12

    馬の熱射病を予防する方策として、競技前のクールダウンが推奨されています。熱射病とは、暑熱や運動による体温上昇に、発汗による脱水が重なって、体温調節がうまく出来なくなり、深刻な健康障害をきたす病気を指します。馬においては、特に、総合馬術の野外走行競技においては、熱射病になる危険性が高いことが知られています。このため、この競技の開始前に馬体をクールダウンさせることで、熱射病の予防を図るという手法が提唱...

  • ハダシの馬が金メダル

    馬の飼養管理 - 2022/08/12

    ハダシで金メダルを取った障害飛越馬が話題になりました。昨年の東京オリンピックの障害飛越では、スウェーデンが団体で金メダルを獲りましたが、そのうちの2頭(オールイン号とキングエドワード号)は、ハダシつまり裸蹄(Barefoot)で競技に参加しました。FEI獣医局長のゴーラム・エイカーストーム氏は、もし裸蹄がその馬に合っていて、正しい管理と環境を伴うのであれば、裸蹄で競技に参加することは好ましいことだ、と述べて...

  • 馬のフレグモーネ治療:8つの秘訣

    馬の飼養管理 - 2022/08/11

    馬のフレグモーネについてフレグモーネとは、蜂窩織炎とも呼ばれ、皮下組織に広汎な細菌感染と腫脹を起こす疾患です。ホースマンが頻繁に目にする病気の一つで、平均では年間5頭以上も遭遇するという報告もあります。通常は見た目で診断がつき、治療としては、抗生剤(筋注または経口)および抗炎症剤(NSAID)の投与、水冷療法、曳き馬運動(腫れを減退させる)などが行なわれます。一般的に、抗生剤投与は五日間程で、腫れや跛行...

  • 馬の文献:喉嚢蓄膿症(Schaaf et al. 2006)

    文献 - 2022/08/11

    「広範囲にわたる喉嚢内の類軟骨形成に対する外科的療法が応用されたウォームブラッドの一症例」Schaaf KL, Kannegieter NJ, Lovell DK. Surgical treatment of extensive chondroid formation in the guttural pouch of a Warmblood horse. Aust Vet J. 2006; 84(8): 297-300.この研究論文では、喉嚢(Guttural pouch)の内部での、広範囲にわたる類軟骨形成(Extensive chondroid formation)に対する外科的療法(Surgical treat...

  • 馬の感電死:5つの予防対策

    馬の飼養管理 - 2022/08/10

    馬の感電死について馬はヒト以上に「感電死」(Electrocution)に気をつけた方が良いと言われています。十年程前の晩冬の或る日、英国のニューベリー競馬場で一つの事件が起きました。この日に出走予定だった2頭の競走馬が、レース前のパドックで曳かれていた時、急に地面に崩れ落ちて突然死しました。2頭の馬がほぼ同時に亡くなった事から、心臓麻痺や中毒とは考えられず、現場検証の結果、付近の電気回線から漏電が発生してお...

  • 馬の気性を落ち着かせるサプリ(2022年版)

    馬の飼養管理 - 2022/08/10

    馬の気性を落ち着かせるサプリメントに関して疑問を持たれているホースマンも多いのかもしれません。ここでは、そのようなサプリメントを比較して紹介します。馬の気性を落ち着かせ、性格を温和にする成分としては、マグネシウム、L-トリプトファン、ビタミンB1の3つが重要だと言われています。マグネシウムは神経伝達物質であるため、不足すると馬の性格が神経質で短気になると言われており、飼料中の含有量が低い場合も多いこと...

  • 馬の結腸の生存能検査

    話題 - 2022/08/09

    馬の結腸の生存能検査について馬の結腸捻転では、捻じれた箇所より遠位側に虚血性壊死を生じて、結腸の切除および吻合術が必要となるケースもあります。しかし、その際には、術中に腸管の生存能を判定して、切除吻合術を行うか否か、また、そのまま安楽死処置を選択するかを判断する必要があります。しかし、罹患部位の漿膜面の色、および、骨盤曲切開部の粘膜の色などに基づく腸管生存率は、約50%の信頼性しかないことが示されて...

  • 馬の腎脾間捕捉でのローリング法

    診療 - 2022/08/09

    腎脾間捕捉(Nephrosplenic entrapment)におけるローリング法について。大結腸左背方変位(Large colon left dorsal displacement)の罹患馬における腎脾間捕捉は、脾臓と左側腹膜の間に変位した大結腸が脾臓と腎臓の隙間に引っ掛かった状態を指します(上図A)。ローリング法では、フェニレフリン投与で脾臓を収縮させた後、右側横臥位(Right lateral recumbency:上図B)によって全身麻酔を導入します。その後、後肢を起重機で...

  • 馬の息労:厩舎ダストを減らす7つの対策

    馬の飼養管理 - 2022/08/08

    馬の息労について馬の息労は、回帰性気道閉塞(Recurrent airway obstruction)とも呼ばれ、カビや粉塵などのアレルゲンを吸い込むことで、気管支のアレルギー反応を起こして、頻呼吸や発咳を生じる病気です。一般的に、厩舎ダストに過敏体質な高齢馬に発症しますが、類似病態としては、若い馬に起こる炎症性気道疾患(Inflammatory airway disease)や、屋外のアレルゲンに起因する夏季牧草関連性閉塞性肺疾患(Summer pasture-as...

  • 馬の年齢を歯で当てよう

    馬の飼養管理 - 2022/08/08

    切歯の生え変わりでの年齢判定馬の年齢を、歯を見ただけで当てる方法は、古来より、ホースマンの基本的スキルとして実施されてきました。通常、切歯の視診による馬の年齢判定は、上下顎切歯の乳歯の脱落(Shedding)、下顎切歯の咬合面(Occlusal surfaces of mandibular incisors)、および、上下切歯を横から観察することによって行われることが一般的です(上表)。このうち、切歯における脱落歯(Deciduous teeth)から永久歯...

  • 馬のオンライン診療のための写真や動画の取り方

    未分類 - 2022/08/08

    馬のオンライン診療について馬が跛行や外傷をして、獣医師に電話をする場合、昔は、言葉で説明するだけでしたが、近年では、画像や動画が簡単に送れるようになってきました。また、ここ数年のコロナ禍で、ヒトのオンライン診療が普及するなか、馬の獣医療でもオンライン診療をする割合が増えたと言われています。そんな中、機械にうとかったホースマンも、スマホの使い方を覚えて、写真や動画を介して獣医師の診断や治療の指示を受...

  • 馬の蹄のサプリメント(2022年版)

    馬の飼養管理 - 2022/08/07

    ホースマンの皆様からは、自馬の蹄病で困っているので、役立つサプリを知りたいという質問をよく耳にします。ここでは、馬の蹄への効能が謳われたサプリメントをまとめました。蹄のサプリメントでは、ビオチンが最も大切な成分であり、メチオニンや亜鉛も有用であると言われています。ビオチンは、水溶性ビタミンBに分類され、蹄成長に関わる酵素の補因子として働きます。ビオチンの飼料添加により、蹄壁の成長が15%向上したという...

  • 馬の文献:喉嚢蓄膿症(Perkins et al. 2006)

    文献 - 2022/08/07

    「十頭の馬における喉嚢内の濃縮浸出物(類軟骨)に対する起立位での外科的摘出」Perkins JD, Schumacher J, Kelly G, Gomez JH, Schumacher J. Standing surgical removal of inspissated guttural pouch exudate (chondroids) in ten horses. Vet Surg. 2006; 35(7): 658-662.この研究論文では、喉嚢蓄膿症(Guttural pouch empyema)に起因する喉嚢内の濃縮浸出物(Inspissated exudate)(類軟骨:Chondroids)に有用な治療法...

  • 馬の義足手術

    診療 - 2022/08/06

    馬の義足手術について馬における断脚術(Limb amputation)および義足(Prosthesis)は、遠位肢の重篤な運動器疾患(Severe musculoskeletal disorder)に対する救援療法(Salvage therapy)の一つであり、これまでに数多くの成功例が報告されています。しかし、他の動物種に比べ、馬の義足手術は、実施の是非およびタイミングを判断するのが難しい治療法です。そして、断脚術と義足手術を応用する症例を適切に見極めるためには、...

  • 馬の下顎骨骨折における手術

    診療 - 2022/08/06

    下顎骨骨折の外科治療法について下顎骨の骨折(Mandible fracture)では、すべての症例が外科的治療を要するわけではありませんが、両側性骨折(Bilateral fracture)または変位性骨折(Displaced fracture)を呈したり、下顎の不安定性(Mandible instability)や咀嚼不全(Malocclusion)等の症状が見られる場合には、外科的整復による骨折部再構築(Fracture reconstruction)が必要であるという提唱がなされています。切歯(In...

  • 馬の骨折における応急処置

    診療 - 2022/08/05

    骨折の応急処置(Fracture first aid)について骨折の発症が疑われた症例においては、外固定(External coaptation)によって体重支持(Body weight support)と骨折安定化(Fracture stabilization)を施し、周囲軟部組織の損傷(Damage in surrounding soft tissue)、血液供給破損(Blood supply disruption)、骨折端の破片化(Fracture end fragmentation)などを予防することが重要です。また、レントゲン検査や馬運車への積...

  • 馬の開放骨折における抗生物質治療

    診療 - 2022/08/05

    開放骨折の治療法について馬の遠位肢は周囲を囲む筋肉が限られている領域が多いため、重篤な骨折症例では皮膚穿孔(Skin penetration)から開放骨折(Open fracture)を起こし、骨折病巣の細菌感染(Bacterial infection)を引きこす事も多いため、内固定法(Internal fixation)などの外科的療法に併行して、感染部位へ高濃度の抗生物質を作用させる治療法が実施されています。抗生物質を含有させたポリメタクリル酸メチル(Antim...

  • 馬の肝臓内腫瘤での鑑別診断

    診療 - 2022/08/04

    超音波検査(Ultrasonography)による肝臓内腫瘤(Intrahepatic mass)の鑑別診断例です。下記写真の上部は、胆石症(Cholelithiasis)における超音波検査像で、高反響性腫瘤(Hyperechoic mass)とその後方に発生した音響性シャドー(Acoustic shadow)が認められ、多くの症例において、肝腫大(Hepatomegaly)、胆管拡張(Bile duct dilation)、肝臓実質のエコー輝度上昇(Increased echogenicity of hepatic parenchyma)、拡...

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プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: 40代
住所: 茨城県
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

取り上げて欲しいトピックがあれば下記まで
E-mail: rowdyponies@gmail.com

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