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馬の文献:息労(Derksen et al. 1999)

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「回帰性気道閉塞の罹患馬に対する気管支拡張薬としての噴霧化アルブテロール」
Derksen FJ, Olszewski MA, Robinson NE, Berney C, Hakala JE, Matson CJ, Ruth DT. Aerosolized albuterol sulfate used as a bronchodilator in horses with recurrent airway obstruction. Am J Vet Res. 1999; 60(6): 689-693.

この研究では、馬の回帰性気道閉塞(Recurrent airway obstruction)(息労:Heaves)に対する有用な治療法を検討するため、十九頭の回帰性気道閉塞の罹患馬を用いて、乾草給餌および藁敷料に暴露することで呼吸器症状を誘発してから、気管拡張剤(Bronchodilator)としての噴霧化アルブテロール(Aerosolized albuterol sulfate)の吸引療法(Inhalation therapy)を実施した後、五分~七時間にわたる肺機能(Pulmonary function)の評価が行われました。

結果としては、低濃度~高濃度の噴霧化アルブテロールの投与後の30分以内には、胸膜緊張最大変化(Maximal change in pleural pressure)および肺循環抵抗(Pulmonary resistance)の下降が見られ、また、中濃度~高濃度の噴霧化アルブテロールの投与後の30分以内には、動的伸展性(Dynamic compliance)の上昇が見られました。さらに、中濃度~高濃度の噴霧化アルブテロールの投与後の二~三時間では、胸膜緊張最大変化の持続的な下降が認められましたが、四~七時間では基底値(Baseline value)との有意差はありませんでした。このため、回帰性気道閉塞の罹患馬に対しては、中濃度~高濃度の噴霧化アルブテロールの吸引療法によって、有意な肺機能の改善効果が期待されることが示唆されました。しかし、その効能は数時間しか継続しないため、頻繁な治療実施を避けるためには、コルチコステロイドなどの抗炎症剤(Anti-inflammatory agents)の噴霧的投与を併用する必要がある、という知見を再確認するデータが示されたと言えます。

この研究では、評価された全ての肺機能指標の改善効果は、30分以内という短時間しか作用していませんでしたが、実際の症例に対しては、噴霧化アルブテロールを複数回にわたって投与することで、一回目の投与で気管拡張した状態において二回目の投与が行われることで、より深部の下部気道組織まで薬剤が到達することで、より高い効能が期待できると考察されています。また、今回の研究では、噴霧化アルブテロールの吸引療法に起因する有害作用(Adverse effect)は、一切認められておらず、馬における気管支拡張薬の全身投与(Systemic administration)では、副作用(振戦、発汗、興奮、etc)の危険があることを考慮すると(McKiernan et al. EVJ. 1990;22:194, Pearson and Riebold. JAVMA. 1989;194:1287, Tinkelman et al. J Allergy Clin Immunol. 1990;85:719)、これは極めて重要な治療成績であると述べられています。

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