馬の麻酔覚醒の手法
診療 - 2022年09月14日 (水)

馬の麻酔覚醒の手法について総括です。あくまで概要解説ですので、詳細は成書や論文をご確認ください。
馬は、獣医師が取り扱う家畜のなかでも、麻酔を掛けるのが最も難しい動物であることが知られており、その大きな要因の一つが、麻酔覚醒の難しさにあります。過去の知見を見ると、馬の全身麻酔では、覚醒時の事故率が1~2%に上ると言われており、犬のそれより数十倍も高いことが知られております。このため、麻酔下から安全に馬を起立させるため、様々な覚醒補助の手法が試みられています。
馬の麻酔覚醒法:自由起立させる方法
自由起立は、人為的な補助を行なわない麻酔覚醒法であり、立ち上がる時にフラついた馬が怪我をしないよう、床や壁が柔らかいマットで覆われた覚醒室に馬を寝かせて、自発的に起立するのを待つ方法になります。この場合、吸入麻酔が終了して、馬体を覚醒室に移動させた後は、部屋を暗くして扉を閉め切り、馬が意識を取り戻して、自力で立ち上がるのを監視します。
馬の気性が臆病で驚きやすく、激しく暴れながら起立する場合には、覚醒補助を試みることで、むしろ人馬の怪我のリスクが増すことから、自由起立による麻酔覚醒が選択されます。ただ、馬によっては、一回の動作では立ち上がれずに、何度も起立しかけて崩れ落ちる動作を繰り返すこともあるため、骨折整復などの罹患肢への負荷を軽減したいケースでは、下記のような覚醒補助を行なうことが推奨されます。また、重度疝痛の開腹手術など、全身状態が悪いときや、麻酔が3時間以上に及んだ場合には、覚醒時に馬がフラつく度合いが大きいことから、やはり覚醒補助をすることが望ましいと言えます。
馬を自由起立させる場合の覚醒室は、床の素材が重要であり、馬を寝かせておいても神経麻痺や筋区画症候群を起こさないように、柔らかいマット状の素材であることが重要ですが、床が柔らかすぎて蹄が沈み込み過ぎると、立ち上がりにくくなることもあります。また、覚醒室の形状は、部屋のコーナーに馬がハマり込んでしまうのを防ぐため、四角形ではなく八角形であることが望ましいと言われています。また、馬が激突するのに備えて、壁も柔らかいマットで覆い、頭部には馬用ヘルメットを装着させる場合もあります。覚醒室の扉は、馬体が強く激突しても良いように、厳重に固定しておき、不測の事態に対応できるよう、部屋の二箇所以上に扉を設置しておきます。

馬の麻酔覚醒法:頭部と尻尾をロープで牽引する方法
馬の麻酔覚醒で起立補助をするときには、頭部と尻尾をロープで牽引するのが最も簡易な補助方法になります。この場合、頭絡と尻尾にそれぞれロープを着けて、部屋の対角線上に馬体を寝かせた状態で、一つのコーナーの金属環を通して頭部ロープを牽引し、その対角線にあるコーナーの金属環を通して尾部ロープを牽引します。この2本のロープは、覚醒室の扉を開けながら引っ張ったり、壁に空けた穴を通して、覚醒室の外から引くようにします。また、覚醒室そのものを、密閉の部屋ではなく、高い塀に囲まれた構造にしておくと、その塀越しに多様な方向からロープを引くことができ、また、覚醒室内に残っている介助者の脱出が容易になる、というメリットがあります。
頭部と尻尾をロープで牽引して覚醒補助する際には、頭部ロープの役目が重要となり、馬が意識を取り戻して頭を上げ下げする時には、床に頭を打ち付けないよう制御して、馬が起立動作に入ったら、部屋のコーナーへと頭部を誘導して、重い頭部を壁に押し付けさせることで、馬体のバランスを取るのを助けます(頭部ロープを通す金属環の高さも重要)。このため、適切なタイミングと度合いで頭部ロープを引くことが、この手法による麻酔覚醒を成功させるポイントになります。また、馬の頭部を介助者が一定時間だけ保定しておくことで、馬の意識が戻って筋力が不十分な状態で飛び起きないように努めます。一方、尾部ロープは、馬が起立した後に、馬体のバランスを取るための支持点として機能しますが、立ち上がる瞬間に後躯を持ち上げる作用も多少は得られます。
馬が起立したあとには、頭部がグラつくのをロープで抑えて、不必要に頚を捻じったり、覚醒室の中で旋回してしまうのを予防します。ただ、そっぱる癖のある馬では、頭部ロープの牽引が強すぎると、それに反抗して後ずさろうとして、逆に馬体を崩れ落ちてしまう危険もあるため、頭部ロープを適度に緩めることも大切です(緩めすぎてコーナーから逃げてしまわないよう注意する)。同様に、尾部ロープを引きすぎると、それに反抗して後躯を振り回す個体もあるため、バランスを崩したとき以外は、尾部ロープは緩めておきます。
頭部と尻尾をロープで牽引する方法は、馬体の動きを誘導または制御することがメインであり、馬の前躯および後躯を上方向に持ち上げる作用は限定的となります。このため、骨折整復した肢への負荷を軽減したり、全身状態の悪化から後躯筋が虚弱している場合には(疝痛馬や長時間麻酔など)、下記のような、馬体を垂直方法に吊り上げる作用を得る手法が必要となります。また、気性が臆病な馬では、頭部や尾部をロープで引かれる感触を嫌ってパニックとなり、逆に馬が激しく暴れてしまうケースもあります。
馬の麻酔覚醒に関する過去の研究[1]では、自由起立に比較して、頭部と尻尾をロープで牽引する手法では、起立するまでに失敗する回数が有意に少なく、起立までに要する時間も約5分間短くなっていました。また、麻酔覚醒時の怪我の確率も、自由起立では5.9%であったのに対して、ロープ補助では1.3%とかなり低くなっていました。別の研究[2]を見ても、自由起立に比べて、頭部と尻尾をロープで牽引する手法では、良好な麻酔覚醒が達成される確率が2.2倍も高いことが分かりました。これらの結果から、ロープ補助を正しく使えば、馬の麻酔覚醒をより安全に出来ることが示唆されました。なお、他の報告[3]では、頭部と尻尾のロープを一人で牽引する方法も試みられており、良好な麻酔覚醒が達成できることが示されています。

馬の麻酔覚醒法:吊起帯を使う方法
馬の麻酔覚醒において、より強い補助を要する場合には、馬体に装着させた吊起帯を、天井のホイストで持ち上げることで、直接的に上方への吊り上げ作用を得る手法もあります。吊起帯を使用する場合には、馬体の底面に通した複数のスリング紐を、馬体の上部の金具に連結させるのに加えて、前後方法への安定感を得るため、胸前や内股にもスリング紐を通して、同様に金具に連結させます。そして、その金具を吊り上げることで、馬体全体を上方に持ち上げることが出来ます。通常、頭絡に着けたロープを、覚醒室のコーナーから牽引することで、馬がホイストを中心にして旋回してしまうのを予防します。この手法では、腹部で負荷を受け止めることで四肢への荷重を軽減できるため、骨折整復などの破損を防ぐことが可能であり、また、衰弱や長時間麻酔で筋力が落ちている症例でも、機械の力で馬体を吊り上げて起立姿勢に持っていけるというメリットがあります。
吊起帯による麻酔覚醒では、全身麻酔を切って馬を覚醒室に移動させた後、体躯の周りに吊起帯とスリング紐を装着させ、ホイストに繋いだ状態で馬を横臥させます。その後、ロープ補助と同様に、介助者が馬の頭部を暫くのあいだ保定した後、馬の起立動作に入った瞬間に、ホイストで吊起帯を吊り上げて、馬が四肢に荷重して起立状態になるのを補助します。この吊り上げが早すぎると、馬体底面や内股が不自然に圧迫されて馬がパニックになる危険があり、逆に、吊り上げが遅すぎると、スリング紐に前後肢が絡まるリスクがあるため、ホイスト操作を正しいタイミングで実施することと、高速で巻き上げ及び巻き下ろしができるホイスト機器を整備しておくことが大切です。
馬の吊起帯には幾つかの種類があり、最も簡易が形状のものには、ラージアニマル・リフトがあります。この吊起帯は、底面の帯状部品のサイズが小さく、馬が暴れたときにスリング紐がズレ易いという欠点がありますが、取り付け作業が簡易であるため、馬がスムーズに起立できないのを確認してから、麻酔覚醒の途中に急いで装着させることも出来るという利点があります。また、もう少し大掛かりな吊起帯としては、リフテックス・スリングという機器も使われており、腹部と胸部のパーツが大きく、吊起帯の内部で馬体が安定するという利点がある反面、取り付け作業も煩雑であるため、麻酔覚醒の途中に装着させるのは困難となります。そして、更に大掛かりな吊起帯としては、アンダーソン・スリングという機器もあり、この吊起帯は、腹部・胸部・臀部のパーツが大きく、吊起帯の中で馬体が安定することに加えて、上部の金具が大きな長方形をしており、前後および左右方向へのバランスを、吊り上げた状態のまま微調整できるというメリットがあります。また、前腕と下腿にもパーツを取り付けることで、腹底への圧迫を軽減できるのも特徴です。一方、やはり取り付けが大掛かりなので、麻酔覚醒を始める段階で着けておく必要があり、価格も高額であるというデメリットがあります。
吊起帯による麻酔覚醒の知見としては、アンダーソン・スリングを用いた手法が研究されており[4]、症例馬24頭に実施された31回の麻酔覚醒について回顧的調査されています。その結果、殆どのケースで、良好な麻酔覚醒が達成され、覚醒中の事故や合併症は無かったものの、そのうち1回(3%)の覚醒中に、馬が吊起帯を許容しなかったため、全身麻酔をもう一度かけて、吊起帯無しでの覚醒をやり直したと報告されています。このため、大掛かりな吊起帯を使用する麻酔覚醒では、麻酔導入前に一度、馬に吊起帯を装着させた上で、ホイストで吊り上げて腹底部の圧迫に慣れさせておくなど、事前の馴致が有用であるかもしれません(特に気性が臆病な馬の場合)。また、麻酔覚醒では無いものの、ラージアニマル・リフト及び類似機器を用いて、起立不能の馬を介助する方法についても報告があり[5,6]、アンダーソン・スリングと同様に、安全な起立補助が達成できることが示唆されています。

馬の麻酔覚醒法:空気枕を使う方法
馬の麻酔覚醒での起立補助としては、空気枕(エアーピロー)を使用した方法も試みられています。この手法では、空気で素早く膨らますことの出来る特殊なバルーン(空気枕)を馬体の下に入れておき、馬の意識が戻って起立を試みる段階で、空気枕を膨らませて馬の体重を支えて、四肢で起立するのを補助することが出来ます。ただ、装置が大掛かりなので、麻酔の途中で使おうとするのは難しいと言えます。
空気枕を使った覚醒補助では、前述の吊起帯と異なり、天井から吊り上げる作用を、床から空気圧で押し上げる作用に代えたことで、クッション性が高く褥瘡が出来にくいというメリットがあると言えます。しかし、その一方で、馬にとっては、馬体の下や周囲にバルーンが配置され、四肢の動作も妨げられる状況になるため、事前の馴致がされていないと、興奮状態から暴れる危険性は否定できません。また、四肢への負荷を軽減する効果は吊起帯に及ばないため、用途が限定される可能性もあります。
空気枕を用いた麻酔覚醒に関する研究[7]では、409頭の症例馬における使用例が回顧的解析されており、通常のマットを敷いた覚醒室での自由起立と比較して、空気枕を使用した麻酔覚醒においては、馬が起立を試みるまで長時間をかけた結果、麻酔覚醒のクォリティ・スコアは向上していたことが報告されています。また、馬が暴れても空気枕が破損しないよう、四肢の蹄鉄はエラスチコン等のテープで覆っておくことが推奨されています。

馬の麻酔覚醒法:傾斜台を使う方法
馬の麻酔覚醒では、傾斜台(ティルト・テーブル)を使った方法も可能であり、この機器は、牛の手術のためにも広く使用されています(下写真は牛の機器です)。傾斜台は、油圧式に動く機器が多く、水平なテーブル様の状態から、垂直の壁のような状態に傾けていくことで、馬を横臥位から立位へと変換させることが出来ます。しかし、そのためには、意識と筋力が戻った馬を、水平なテーブルに拘束しておく必要があります。そのような物理的拘束は、気性が温和な牛はよく許容しますが、馬では、傾斜台を水平から垂直に傾けていく段階で暴れて、体躯や四肢に大きな負担が掛かる危険性は否定できないと推測されます。
傾斜台を用いた麻酔覚醒の研究[8]では、症例馬36頭における計54回の麻酔覚醒に傾斜台が応用されました。その結果、骨折整復のインプラントが完全に破損して安楽殺となったケースが1回(2%)あり、また、馬が傾斜台を許容せず、通常の麻酔覚醒に切り替えた事象が6回(11%)、軽度の合併症(インプラント部分破損、ギプス破損、褥瘡など)を呈した事象が8回(15%)あったことが報告されています。つまり、事故無く安全に麻酔覚醒が終了したケースは約七割(39/54回)に留まったものの、骨折の内固定など、四肢への負担を抑えたい症例に対しては、覚醒補助の選択肢になりうると考察されています。

馬の麻酔覚醒法:プールを使う方法
馬の麻酔覚醒では、プールを使う方法もあり、重篤な骨折を内固定した場合など、四肢への荷重を可能な限り軽減させる必要のある症例に対して応用されています。この手法では、麻酔終了後の馬をプールに入れて、水の浮力で体重を支持することで、意識が戻って筋力が回復するまでのあいだ、四肢への荷重を大幅に減少することが可能となります。しかし、非常に大掛かりな施設と機器が必要となり、熟練した多数の医療チームスタッフの連携が無ければ実施できないため、世界でもこの手法による麻酔覚醒が可能なところは限定されています。
米国のワシントン州立大学にある麻酔覚醒用のプールは、馬体を直接的に水に漬けた状態で、意識と筋力が回復するのを待ち、四肢で起立できる状態になった後に、プールの底が床面と同じ高さまで機械的に持ち上がる構造になっています。この場合、浮力で四肢への荷重を軽減できる利点はあるものの、術創が水に濡れてしまうため、アクリル製の糊による術創保護が必要で、それでも、浸水による創部感染のリスクが高いことが報告されています[9]。さらに、水圧の影響で深刻な肺浮腫を引き起こす症例が17%にのぼることも報告されています[9,10]。

一方、米国のペンシルバニア大学にある麻酔覚醒用のプールは、馬を専用ゴムボートの中に入れて、その状態で水に浮かべて、意識と筋力の回復を待つシステムになっています。そして、四肢で起立できる状態になった後に、普通の床面まで吊起帯で移動させます。この場合、浮力で四肢への荷重を軽減しながら、馬体や肢は水には漬かっていないため、術創感染や肺浮腫の危険が少ないというメリットがあります。しかし、プール内で意識と筋力が戻った後、もう一度、その馬を吊起帯で吊り上げて移動させるため、再鎮静する必要がある点はデメリットと言えます。また、非常に大掛かりな設備を要して、多人数の熟練したスタッフがいなければ実施できない手法であるため、馬の麻酔覚醒法として広く臨床応用されるかは疑問符が付くと言えるでしょう。このシステムを用いた麻酔覚醒では、インプラント破損や肺機能障害などの合併症を起こした馬は、2%(10/471回)であったことが報告されています[11]。

以上のように、馬の麻酔覚醒では、起立補助するための手法が多数存在しますが、大掛かりな施設や機器を要するものは、導入が困難であると推測されます。一方で、ロープや吊起帯を用いた手法は、汎用性が高いため、麻酔覚醒中にトラブルが発生したときに備えて、機器の導入および熟練をしておくことで、麻酔事故を避け、無事に生存できる馬も出てくるのかもしれません。
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参考文献:
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