馬の病気:ゲタウイルス感染症
馬の感染症 - 2015年10月31日 (土)

馬のゲタウイルス感染症(Getah virus infection)について。
ゲタウイルス感染症の原因ウイルスは、トガウイルス科、アルファウイルス属に分類され、蚊によって媒介されます。日本では、1978年に流行が見られましたが、ワクチンが開発された1980年以降の流行は確認されていません。
ゲタウイルス感染症の症状は、発熱(Fever)、発疹(Exanthema)、後肢の浮腫(Hind limb edema)を特徴とし、下顎リンパ節腫脹(Mandibular lymph node enlargement)や鼻汁排出(Nasal discharge)が認められることもあります。しかし、活力や食欲には変化はなく、呼吸器症状(Respiratory signs)も認められません。
ゲタウイルス感染症の診断では、中和試験(Neutralization test)や血球凝集抑制試験(Hemagglutination inhibition test)による血清診断(Serodiagnosis)が用いられています。また、血液や鼻汁からウイルス分離が試みられる場合もあります。
ゲタウイルス感染症の治療は、対症療法(Symptomatic treatment)のみが行われます。ゲタウイルス感染症の予防には、不活化ワクチン(Inactivated vaccine)の投与が重要で、蚊の防除も有効です。
Copyright (C) Akikazu Ishihara All Rights Reserved.