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馬の文献:喉嚢蓄膿症(Sweeney et al. 1987)

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「馬の牧場におけるストレプトコッカス・エクイ感染の合併症」
Sweeney CR, Whitlock RH, Meirs DA, Whitehead SC, Barningham SO. Complications associated with Streptococcus equi infection on a horse farm. J Am Vet Med Assoc. 1987; 191(11): 1446-1448.

この研究論文では、馬の牧場におけるストレプトコッカス・エクイ感染(Streptococcus equi infection)(いわゆる腺疫:Strangles)に起因する合併症(Complications)の発生状況が調査されています。

この研究では、ストレプトコッカス・エクイ感染を呈した74頭の患馬のうち、合併症を起こしたのは15頭(20%)に上っていました。この15頭の症例の内訳は(併発も含む)、喉嚢蓄膿症(Guttural pouch empyema)が五頭と最も多く、次いで、出血性紫斑病(Purpura hemorrhagica)が四頭、気管切開術(Tracheostomy)を要する上部気道閉塞(Upper respiratory tract obstruction)が四頭、肺炎(Pneumonia)が四頭、乳汁分泌障害(Agalactia)が二頭、腸間膜リンパ節膿瘍(Mesenteric lymph node abscessation)が二頭、眼窩周囲膿瘍(Periorbital abscessation)が二頭、胸膜肺炎(Pleuropneumonia)が一頭、などとなっていました。

この研究では、ストレプトコッカス・エクイ感染の罹患馬において、死亡率(Fatality rate)は8.1%で、腺疫が直接的な原因となって死亡した馬の割合は2.7%であった事が示されました。また、合併症を呈した15頭の患馬のうち、斃死または安楽死(Euthanasia)となった馬は六頭であった事が報告されています。このため、馬のストレプトコッカス・エクイ感染では、合併症の発生率は20%とかなり高く(五頭に一頭は合併症を起こす)、合併症が起きた場合の死亡率は40%(6/15頭)に上っており、ワクチンによる腺疫の予防、及び、早期診断や早期治療することの重要性を、再確認させるデータが示されたと言えます。

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