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片足だけワンコを着けてみよう

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ワンコを馬の片足だけに着けると、意外な効能があるようです。

馬の歩様が、左右非対称であることは多いですが、動きの悪いほうに後肢にワンコを取り付けることで、馬にその肢の存在を意識させることになり、踏み込みを向上させられることがあります。そうすると、その肢を動かす筋力が強化され、歩様の対称性を改善させる効果が得られると言われています。

また、怪我や故障によって片方の後肢の動きが悪くなった場合には、その肢にワンコを装着(怪我が完治した後に)して、馬の意識を向けさせることが出来ます。そうすることで、疼痛や違和感を心配せずにその肢を使えることを、馬自身に思い出させる事につながるとも提唱されています。

参考資料:
Christa Leste-Lasserre. Crooked Horse Under Saddle? A Single Bell Boot Can Help. The Hose, Topics, Sports Medicine, Gait Patterns, Aug28, 2019.



固有受容器の機能を利用する

片足ワンコが効く秘密は、固有受容器という馬の神経機能にあり、馬自身が馬体の特定箇所の位置を認識する能力のことを指します。近年では、固有受容器の機能を利用して、歩様のバランス不均衡を是正するというコンセプトが提唱されてきており、特に、客観的な歩様解析技術を用いることで、そのコンセプトの効能を科学的に立証できるようになってきました。

ミシガン州立大学での歩様解析データによると、ワンコなどの軽い物体を、動きの悪いほうの後肢に装着すると、その肢の存在を馬に“思い出させる”という効能が得られ、踏み込み増加などの好影響を歩様にもたらす事が示されました。また、音響ミオグラフィーの測定結果では、ワンコ装着が筋活動を向上させる効果があることも示唆されています。



片足ワンコの使い方

前述の研究者は、動きの悪いほうの後肢に対して、片足ワンコを装着させることで、その肢の踏み込みや筋活動が良化したことを実証しています。このとき使用したワンコは、重さ約80グラムで、やや緩めのサイズを選んで、三日に一度の頻度で片足ワンコを装着して、60分間の騎乗運動を行なうというメニューが実施されました。ワンコは緩めのほうが、馬の意識を向けやすくなると説明されています。

一般的に、僅かな歩様の非対称性は、その馬に深刻な問題を及ぼすことはありませんが、競技馬の能力に対して、どの程度の悪影響があるのかは、今後の研究で調査していく必要があると言われています。そして、上記に示された、片足ワンコの運動メニューに関しても、適切な使用方針について、更に効能を検証していくべきとも考察されています。

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